中途半端なボーイフレンドとの関係をどうしたものか
新しい会社での生活は順調に進んでいった。学ばなければならないことは相変わらず山盛りだったし英語の苦労も絶えなかった。でも同僚たちはほとんどがいい人達だったし(意地悪なのが一人いたけど)みなでワイワイ会議室でお昼ご飯を食べたり、外に食べに行ったり。誕生日会も毎月あって部署の仲間が集まってその月の誕生日の人をまとめて祝った(アメリカ式どぎつい色の甘ーいケーキで祝う)まるで日本での会社生活が戻ってきたみたいで会社に行くのは楽しかった。
人生順調に進んでいるなあと感じるとともに、ふと雨雲がさーっとさしこんでくる瞬間があった。それはだらだら付き合いが続いているボーイフレンドとの関係を考えるときだった。
初めから熱烈恋愛ではなかったためか、ケンカもせずに付き合いが5年も続き6年目を迎えようとしていた。1週間のうち半分ぐらいをお互いの家で過ごし食事を一緒にしてとまるで2拠点で一緒に暮らしているような生活。かといって一緒に暮らそうとか、プロポーズしてくるような様子は全くなかった。
このままでいいのかな?
そんな気持ちがだんだんと大きくなっていった。
思い始めると行動や言動に移さずにはいれないのが私の良いところでも悪いところでもある。うじうじ悩み続けるのは性にあっていないのだ。これで関係が壊れるかもしれないと思いつつ、ある日ボーイフレンドに切り出すことにした。
私たちずいぶん長く付き合っているけど、このままズルズルと付き合いを続けていくのは嫌。結婚を視野に一緒に暮らすか、それができなければ別れよう。
これを言い出すことができたのは、会社がすでにグリーンカード(永住権)の申請を始めてくれていたからだ。これがなかったら永住権目当てで結婚と言い出していると思われてしまう。今から考えれば長年付き合っている相手にそんなことを考えるなんて不健康な関係だったと思う。でも私の背中にはどーんとくっついている”グリーンカードはあなたに頼らなくてもいいから”というカードは私を強くさせてくれた。
彼の対応は予想通りだった。
別れたくないけど一緒に暮らすのは難しいと思う。今自分が暮らしているアパートがすごく気に入っているし、この部屋を手放したくないし今の生活が気に入ってる。
彼のアパートに2人で住むのは狭すぎて無理だった。でも根本は結婚を視野にいれつつ一緒に暮らすという決断ができないということろにあった。
愛がないのか優柔不断なのか。それとも変化が嫌いなのか。
私は一緒に暮らすか別れるかの選択しかないと譲らなかったし、彼は別れたくないけど一緒に暮らすのは無理の一点張り。平行線が何日も続いた。