グローバルな職場に感動!
シリコンバレーでの勤務が始まった。職場は基本的にいい人が多くこの会社で働くように説き伏せてくれたイギリス人が直属の上司になった。Cさんと呼ぼう。会社を紹介してくれた唯一の日本人のKさんもとても良い人で職場をぐるっと一回りして様々な人を紹介してくれた。
会社の本社は東海岸にあり私の勤務先はサンノゼの支社だ。ここの支社だけで400人くらい働いていたと思う。当時の世界各地の全従業員数は4000人くらいだったと思う。それが現在では17000人に膨れ上がった。買収を繰り返して拡大したのだ。
私が所属しているのはリサーチ部でテクノロジー業界のマーケティングリサーチが主な業務だ。私の仕事はとあるテクノロジー業界の市場規模を四半期ごとにまとめて出版するもので、担当している業界のトップ10‐15社くらいへ定期的にインタビューをし市場規模を調べる。Kさんが担当していた仕事を引き継ぐため日本語でいろいろと教えてもらえたのはとてもラッキーだった。Kさんは他のプロジェクトを担当することになっていた。
私の担当は北米の市場規模の調査だが、チームには世界各地で私と同じようにローカルの市場規模をリサーチしているアナリストがたくさんいた。全員がCさんのチームで20人くらいいたと思う。中国、香港、台湾、日本、インド、インドネシア、シンガポール、オーストラリア、イギリス、パリの支社にまたがっており、人種も様々だった。とくにイギリスオフィスにはイギリス人だけではなくドイツ人、ロシア人、イタリア人などヨーロッパの各国の人たちが集まっていた。まるで国連みたいだった。
Cさんが私を説得してくれた時に言っていたように本当にグローバルな会社だ。チームミーティングは電話会議で行われる。サンノゼオフィスにいるチームメンバーが会議室に集まって他の地域にいるメンバーたちと電話で話す形式だ。今のようにズームやグーグルミーツなどはまだない時代で会議室のテーブルの真ん中に置いてあるスピーカーフォンを通じて話す。
電話の向こうには様々な国にいる様々な人たちで英語のなまりも様々だ。特にイギリスオフィスにいるロシア人の同僚の英語に慣れるまでものすごく時間がかかった。ロシアとイギリス英語のアクセントが合体していて一体何を言っているのかさっぱりわからない日々が続いた(今は親しい友達になっている)
昔から世界中のいろいろな人たちと仕事ができたらなと思っていたので夢みたいな職場だった。要は英語なのだ。いろいろな国の人がいる職場だが共通言語は英語だ。英語さえ話せればたいていどこの国でも仕事ができるのだ。そのあとしばらくたってからシンガポール、北京、台北のオフィスを訪れる機会があったが、どの支社でも共通言語は英語でオフィスの誰もが英語を使っていた。
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