やめました

 一次創作チャレンジの第一歩としてコンテストに応募してみて、感覚を掴んでからネット小説の連載に踏み出すぞ!

 と、二ヶ月前ぐらいには思っていたのですが。
 まあ、やめました。

 ネットで連載を始めるのではなく、ラノベの新人賞を目指す方針に切り替えました。
 理由はいくつかあるのですが、そのうちの一つとして、ある程度客観的な基準の中で、自分の作品が面白かったことを証明したいという気持ちがあります。

 病みそうな理由だな……アホなのかな?
 って感じですが、そう思ってしまったので仕方ありません。
 結果を出すかメンタルを病むかするまで取り組んでみるつもりです。

 そんなわけですから、形から入るタイプなので勇み足で創作用アカウントを作ったものの、ほとんど何も動かないと思います。アホなのかな?
 未稼働みかど、文字通り未稼働ですね。(熱いタイトル回収)

 始めてしまった手前、無言で放置はよろしくないかと思い、これを書いてます。
 アホなのでライブ感で生きてる。

 とはいえ、「投げます」宣言だけで終わるのもアレなので、最近読んで印象に残った作品など紹介しておこうと思います。

獄門撫子此処ニ在リ

 小学館ライトノベル大賞の《大賞》受賞作。
 偶然Twitter…いや、今は“X”だったか…で流れてきて、型月の武内社長の審査員コメントに目を引かれ、なんか好きそうなことばっか書いてあるなと思って読みました。

 やられた、と思いました。
 型月作品を彷彿とさせる伝奇物の世界観で、リコリス・リコイルや水星の魔女でいま勢いのある百合バディをやる。
 設定やキャラクター造形も練られていて、全体的にハイポテンシャルな作品だと思います。

 僕自身が型月作品のファンなので、この辺りはFateの影響なのかな〜とか、この関係性は月姫っぽいな〜とか思いながら、まぁそれが当たっていたと仮定して、めちゃくちゃ換骨奪胎が上手いなという印象です。
 もちろん、僕が勝手にそう感じているだけで、獄門撫子という作品として確固たる魅力と新しい個性が作り上げられています。

 ごちゃごちゃ余計なことを言わずともシンプルに面白くてパワーのある作品なので、伝奇物が好きだったり、百合バディ物に飢えてる方は読んでみて損はないと思います。
 公式サイトから146ページ分の試し読みもできます。

 僕はこの作品を読んで、ほんとうにうなぎが食べたくなりました。


ドスケベ催眠術師の子

 同じく小学館ライトノベル大賞から、こちらは優秀賞の受賞作となります。

 やられた、と思いました。(二回目)
 このアイデアに先に辿り着きたかったな〜!という気持ちと、んほぉ〜ヒロイン萌え萌え〜!という気持ちが混ざり合っています。
 ヒロインは二代目ドスケベ催眠術師を名乗り主人公を振り回す変人美少女キャラクターなのですが、貧乳で、そして胸が小さいです。

 ドスケベ催眠術師という奇抜なタイトルで目を惹き、パワーワードの連打で腕力を振るいつつ、構成自体は論理的にスッキリとまとまった知性と痴性を感じる作品でした。
 『ハルヒ』や『はがない』を読んで喜んでいた時代を思い出すような懐かしさもあり、まさに温故痴新といった趣きですね。

 同時期に刊行されている『かくて謀反の冬は去り』『いつか憧れたキャラクターは現在使われておりません。』も、それぞれ違った魅力と強みを持った作品で、新人賞受賞作の品質の高さと層の厚さを感じました。
 正直この四作品を読んで「いい本だなぁ」と思ったことが、賞を目指す方針に切り替えた直接的な理由になると思います。
 というか、今までが仮にも文字を書きながら小説を読んでなさすぎなんだよな。アホなのかな?

 こちらも公式サイトで長めの試し読みができます。
 このように有益な情報を共有するのもドスケベ催眠オブリージュの精神です。


リベンジャーズ・ハイ&楽園殺し

 こちらもガガガ文庫。
 『リベンジャーズ・ハイ』が過去の受賞作で、『楽園殺し』がその直接の続編です。
 前者はカクヨムで無料公開されてるので超オススメです。

 どういう作品かと言うと、「砂塵」と呼ばれる砂嵐の影響で人類が一度めちゃくちゃになったあとのポストアポカリプス的な世界観で、唯一「偉大都市」という優れた都市があり、一部の人間は「砂塵能力」という特殊な異能をその身に宿していて……という感じです。

 『リベンジャーズ・ハイ』では、アウトローな主人公チューミー・リベンジャーの復讐劇を主軸とし、「粛清官」と呼ばれる体制側の少女シルヴィ・バレトと一時的なバディ関係を結んで仇敵を追い詰めていく。
 『楽園殺し』では、そんな二人のその後を描きつつ、世界観の縦軸と横軸が拡張し、より大きな事件が展開されていきます。
 余談ですが、RWBYのワイスが好きな人はたぶんシルヴィのことが好きだと思います。

 そして、この作品の何が優れているかと言うと、文章力や小説としての面白さは勿論のこと、なんといってもこのビジュアルでしょう。

 ヤバくないですか?
 わかる、めっちゃヤバい。

 「砂塵」なる砂嵐が常に舞っている世界観なので、登場人物たちは屋外では常にオシャレなマスクを付けています。
 『東京喰種』で人類が学んだように、キャラがオシャレなマスクを付けていると大層うれしいものです。
 そんなオシャレマスクを付けた魅力的なキャラクターたちが、復讐やら陰謀やらドンパチやらをやりながら、色んなところで色んな関係性が構築され、魅力的なカップル(広義)が次々と成立していくのだから、もうたまらない。

 文体もかなり自分の理想に近く、畏れ多くも現状の目標値としている作品のひとつです。
 カクヨムにて楽園殺しの0.5巻と2.5巻に相当する外伝小説も無料公開されているので、興味を持った方は本編とあわせてお楽しみいただくことを推奨します。

これからのこと

 と、まあ、そんな感じで。
 主にガガガ文庫の新人賞作品に刺激を受けつつ、今後は僕も受賞を目指してやっていこうと思います。
 しばらくはネット上に出せるものとか無さそうだし、このnoteも定期更新とかはないんじゃないかな。
 たまに気が向いたら今回みたいな作品紹介を書いてみるぐらいでしょうか。

 結果を出すのが先か、メンタルを病むのが先か。
 二次創作でちょっと自信をつけた程度の人間がどういう末路を辿るのか。
 皆様におかれましては、優雅にワインでも飲みながら、何ヶ月で僕が折れるか予想するなりして楽しんでもらえたら幸いです。

 それでは。

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