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ビタミンB3のポジティブとネガティブな副作用 No.6

エイブラム・ホッファー博士の論文を翻訳しました。
昔、FBへ投稿したのをこちらにまとめておきます。
No17までありますのでお楽しみに!
今回はNo.6です。

ネガティブな副作用

毒性という用語の使用は、食物や水など一般的な物質の大部分に適用されますが、ビタミンB3には該当しません。
毒性の用量範囲を特定せずに使用するのは適切ではありません。

理論的に、高用量ならばすべて有毒となるため、何かしらの毒性があるとするのは無意味です。
現実の治療においては、理論的に効果的な用量範囲とし、ネガティブな副作用を避けるべきです。
化合物の致死量、すなわち、 被験者を死亡させるにはどの程度の時間を要するでしょうか。

犬で実験した結果、ナイアシンのLD 50(50%の動物が死亡する量)は、体重1kgあたり約5gでした。
これは成人の体重70kgに対して約350gであり、1ポンドの半分以下です。(1ポンド=約453g)
人体においてのナイアシンのLD 50実験は未確認ですが、今まで、高用量ビタミンB3投与による死亡はありません。

患者の統合失調症の16歳の女性が、ナイアシンを一度に大量に摂ったことがありました。
母親に腹を立てて500mgを200錠、摂りました。
翌日から3日間、腹痛が続きました。
ある女性は、毎日60gを服用できるまで増やしていきました。
この用量で、幻聴(音声)は止みました。
最終的に、3gで維持できました。

一人として、ビタミンB3で自殺していません。

毒性を決定するもう一つの方法は、治療中の疾患の毒性作用に対する物質と比較することです。
最も有毒な薬剤の1つは、インスリン注射です。
わずかな過剰投与で血糖値がほぼ0まで下がり、死に至ることがあります。それにもかかわらず、何百万人もの患者に問題なく使用され、インスリンを投与しなければ酷く悪い状態になるために使用し続けています。

同様に、統合失調症の治療に使用されている薬物は、すべてにおいて非常に毒性が高く、治療に用いると深刻な状態になります。
したがって、薬物に苦しむことになるのです。
毒性またはネガティブな副作用は、物質に治療的価値がないならば、決して考慮することはありません。
治療上価値がない場合、有毒でも無毒でも、決して使用することはありません。
糖尿病の治療のためにインスリンを使用するように、治療的価値が大きい場合は、毒性のある化合物でも使用されるのです。

医師は有害物質の取り扱い方法を教えられ、患者へ処方することを許可されています。
医師がある物質に対して治療上の価値がないとするならば、非常に低い毒性度であっても、その物質は使用できないとするでしょう。
薬物を非常に価値があるものだとするならば、毒性は最小とされてしまうのです。
価値あるものとするならば、最大の毒性でさえも大目に見るのです。

したがって、精神医学専門家の合意は、ビタミンが統合失調症の治療において価値がないということであり、毒性の証拠を徹底的に探し出し、証拠を見つけることができなければ、大抵は仮説を立てるか誇張します。
一例として、非常に危険で死を招くとされている薬剤のクロザピンは、慎重に使用することで容認されました。

他の例として、過大な体重増加を引き起こし、糖尿病の確率を上げるオランザピンは容認されています。
私の臨床例として、古い薬1つで改善した患者がいるのはなぜでしょうか?
患者の以前の精神科医は新薬を試したがっており、患者は使用しましたが、数ヶ月で60ポンド体重が増えたそうです。
これは患者の人生のセルフイメージを壊すことになりました。
薬物療法を止めて元に戻して欲しいと患者は懇願しましたが、医師は配慮もせずに、統合失調症よりも肥満の方が良いでしょう?と対応したのです。
実際、患者はまだ統合失調症でしたが、選択肢を与えられませんでした。

ナイアシンは体重増加を引き起こしませんが、おそらく医師は毒性が高いと考えていたため、ナイアシンを使用しなかったのでしょう。
したがって、ビタミンの毒性についての議論は、多くの状態の治療価値についてさまざまな情報を得なければなりません。

毒性を比較する良い方法はリストの各化合物について、任意の医薬品要約のページを数えることです。
治療に有害な副作用と警告のためにリストされたページを数えることが可能です。

ナイアシンとジプレキサは統合失調症の治療に使用され、ナイアシンとリピトールは血中コレステロール値を低下させるために使用されます。
この3つの物質を比較する方法は次のとおりです。

(以下、図1)

薬は非常に慎重に記述され、特許をもつ企業は、適切な記述の確認を慎重かつ注力しています。
しかし、特許のないビタミンの記述に、同様の注力をかける企業はありません。
長期に渡り栄養素の記述は、正確性がなく、毒性が強く、有用性が低いとされる、否定の傾向です。
ナイアシンが血液中コレステロール値を低下させる最良の化合物の1つとして一般に認識されてから何年もの間、概説の記述はありませんでした。

各ページの要約は、3列80行です。
ナイアシンの副作用の記述は次のとおりです。

図1.
胃腸:吐き気、嘔吐、膨満および鼓腸。
血圧:低血圧。
皮膚:色素沈着の過剰、乾燥、蕁麻疹。
血液成分値:上昇したグルコース、上昇した尿酸。
肝臓:肝機能検査結果、病理の上昇。

ナイアシンには、肝機能障害、活動性消化性潰瘍、真性糖尿病、重度低血圧、動脈出血および高尿酸血症には禁忌の記載があります。
ビタミンDとビタミンKの毒性について簡単な説明があります。
その他のビタミンについては触れられていません。
薬剤の処方がある多くの患者は、利用可能な薬剤情報みて、服用を決めます。
これはナイアシンには行われていません。
薬物の毒性作用は、ビタミンの副作用よりも潜在的に非常に深刻です。
米国において、毎年約11万人もの病院での適正な薬物使用による死者が生じてますが、ビタミンによる死者は25年間、ありません。
これは、薬物とビタミンの相対的な毒性効果を比較したものです。

最後に、非常に安全な化合物が極少数の患者において特有の反応、漿液性の副作用を引き起こすことを認識しなければなりません。
錠剤に含まれる充填剤でさえ、この反応を引き起こす可能性があります。
ピーナッツオイルが、ピーナッツ過敏性の患者が摂取した錠剤に含まれるなら、死を引き起こす可能性があるのです。

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