「感情がデカくてよかった」と思えた日【ライター交流会感想】
初めてリアルの場でライター交流会に参加してきた。
トークセッションと交流会がセットになったイベントは100人もの人が参加するほど大盛況だった。久しぶりに超大人数の場に参加したこともあり、帰ってからもしばらく頭がぽわぽわしていた。ようやく気持ちが整理できてきたので感じたことをいくつか書こうと思う。
あと2時間は聞いていたかった
トークセッションのテーマは「いま、ライターに必要なnote発信術」。
フリーライターの中村洋太さんといしかわゆき(ゆぴ)さんが「令和に活躍できるライターの条件は?」「ライターならではのnote活用ポイントとは?」といった話題であれこれトークをする。
中村さんとゆぴさんは、コロナ禍に入ってから始めたnoteで私が初期から見ていた憧れの人たちだった。中村さんにはライターコンサルや朝活でもお世話になったし、ゆぴさんの著書「書く習慣」はいまでも何度も読み返している。だからお二人が揃って壇上にあらわれたとき、私は恍惚としながらもこの状況が信じられない気持ちでいっぱいだった。
トークセッションはお二人のテンポのいい会話が心地良すぎて、内容もさることながらシンプルに「ずっと聞いていたい…」と思ってしまった。落ち着いていて安定感のある中村さんと、要点をおさえたり深堀したりしながらも明るくテンポよく話を進めていくゆぴさん。不定期でいいから二人でラジオをやってほしい。
個人的に面白かったのは、これからの時代は一次情報が価値を持つという話題になったときに、中村さんが東海道を徒歩で旅したときのブログが「東海道 歩く」のキーワード検索で1位を取り、ブログ内にアフィリンクで載せた日本地図がめっちゃ売れたというお話だった(そもそも「東海道 歩く」という検索ワードが狂気じみていて面白いんですけど)。
もちろん中村さんの経験はもちろんすごいし簡単に真似できるものではないけれど、自分では「いたって通常」と思っていることでも他の人から面白がられる可能性がある。だから余計なことは考えず思ったことや経験を発信することに価値があると思えた。
「感情がデカくてよかった」と思えた日
この日特に響いたのは「どんなテーマでnoteを書けばいいか?」という質問に対する回答だった。
最近気づいたけれど、私は自分の感じたことを言ったり書いたりといったアウトプットに時間がかかる方かもしれない。それはたぶん一つのできごとに対してたくさんの感情を抱くあまり感情が大渋滞してしまうからだ。だからnoteを書くときもどうしても時間がかかってしまい、発信するうえでのネックにもなっていた。
トークでは中村さんとゆぴさん二人ともが、noteのテーマを決めるときに意識していることとして「感情がのること」を挙げていた。
「今書きたいと思った“旬のこと”を書く」
「きれいな文章じゃなくてもいいから感情をのせて書く。そこに自分らしさがあらわれる」
「悲しい!とかめっちゃ怒ってる!とか、デカい感情が生じたできごとを書く」
おふたりのnoteや著書を読んでいて何度も出てきた言葉だけど、それを改めて聞いて
「ああ、感情がデカいタイプの人間でよかった」
と謎の安心感を感じた。
私はよく落ち着いてるとかクールとか言われるけれど、実は脳内(体内?)では小柄な体型に似つかわしくないボリュームの喜怒哀楽がせめぎ合っている。ただ、それを表に出すのが苦手なだけである。
仕事でインタビュー記事を書いている理由のひとつとして「自分の中にコンテンツがないから人に聞いて書く方がいいんだよね」なんて説明してきたけど、日々こんなに感情であふれているならもしかしてエッセイも案外いけるかもね?とか思っちゃったりもした。
このデカい感情と仲良くなって、私なりの視点で日常を面白く切り取っていきたい。
「人が集まる人」の秘訣
交流会では中村さんにもゆぴさんにもずっと人だかりができていた。隙を伺って中村さんにご挨拶すると「お元気ですか?この前病んでませんでした?笑」と声をかけてくれた。たぶん私がちょっと前に投稿した5月病チックな記事を見てくれていたのだと思う。たくさんの人の発信を目にしているであろう中村さんがとっさにそのことを思い出してくれたのがうれしかった。
芸能界のレジェンド・関根勤さんが現場で一緒になる芸人さんに「この前出てたあの番組おもしろかったよ~!」と声をかけるというエピソードをバラエティー番組で見て「忙しいのにマメだなあ」と思ったけれど、中村さんにも同じものを感じた。
そして交流会の終盤、そろそろ帰ろうかなと思って手に持っていたカップを捨てに行くと奇跡的にゆぴさんと目が合った。そういえば、まだ直接お話できていなかった。しかも周りにはちょうど誰もいない。今しかない!と思ってあいさつしに行ったものの、うれしさとゆぴさんのかわいさに終始あたふたしてしまった。
ゆぴさんは初めて会ったのにnoteやvoicyのトーンと変わらないフランクさで話してくれて「あれ??私たちずっと前から知り合いでしたっけ???」と変な勘違いを起こしそうになった。すごく聞き上手で「もっと話したい!!」と思った。
マメであること、いろんな人に対して自然体で親しみやすいこと。
シンプルだけど実践できている人は意外と少ないように感じる。人が集まる人の秘訣を二人に垣間見た気がした。
長くなりましたが、大人数ということでひるんでいたけれどとにかく参加してよかったです!企画・運営してくださったマーブルスクールのみなさんありがとうございました。