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大正時代・軍人夫婦のマンガは面白い
朝ドラ観てます?私、あれってドはまりするのと全然そうでもないのがあるんだけど、好きなのは下記。
「カーネーション」
「おしん」
最近だと「らんまん」
お気づきになっただろうか?大正時代とか昭和初期って時代のドラマなのだ。
私は、朝ドラ三要素と勝手に言っているのだが以下があるとそこそこドラマチックで、ヒロインがどんな大根役者だろうと、魅力的な作品になるのだ。
1)戦争
2)方言 OR 地方の特色や風土が描けている
3)イビリ
この時代背景にすると、ストーリーがぐっとドラマチックになる。
「突然夫に赤紙がくる(カーネーション)」
「奉公先でのパワハラにめげず大根飯をインセンティブに頑張るけなげな娘(おしん)」
「高尾山の近くの昔の東京ってこんなのどかな田園風景のところだったのかこんど行ってみたい(らんまん)」等。。。
で、大正時代という時代は、
特に本人が知らされてない結婚とか
「ある日突然、つれあいや恋人が戦争に召集される」とか
身分の差とか
そんなのが普通にまぶされておったので、そりゃドラマとして面白い(切ない)よ。女性がどうにかこうにか、着地点を探しながら人生ゲームを楽しんだり泣いたりしながら生きるしかないわけで、こちらはハラハラドキドキしながら応援するという(歴史モノだと、”このあと〇〇戦争じゃないか!”みたいなスリルもあるんだよね。)
平成以降の世の中を描いていたら、そんな急展開は全然観てるほうが受け入れられないし、リアリティも描くのに相当の技術がいる。
めちゃコミとかでも、最近大正時代モノって増えてるのはその所以だと思う。
さて。そんな訳で私がおススメしたいのは、以下の3作品。どれも軍人が旦那さんの夫婦の日常を描いたもの。
まず、一作目は「軍人婿さんと大根嫁さん」結婚当日が初対面でそこからだんだん夫婦になっていく様子を描いた秀作で、軍隊でのストレスフルな生活と、農家である奥さんのほのぼのした暮らしが対照的に描かれていく。婿入り先でどんどん中尉の心は癒され、妻を愛していくようになるという、結婚からはじまる恋愛マンガという。
これ、サザエさんのような普通の日常でありながら、↑のように戦争の要素が入ってくるので、何回か声出してないちゃったよ。
続いては、旦那さんとは結婚式でも会えない(任務で赴任中)ところからのスタート、「波うららかに、めおと日和」略して波うら。
これは「波」ってついていることからもわかるように、旦那さんは海軍さん。口下手で不器用な旦那さんと、天然で愛嬌のある奥さん。当初は全く何を話しても素っ頓狂だった夫婦が、どんどん夫婦になっていく様子を描いている。旦那さんの同僚だったり、奥さんの周辺の女性のキャラの描き分けが素晴らしい。(その中での人間模様がとてもワクワクする。)
そして、3作品目はハルタで連載している「煙と蜜」。こちらは、まだ結婚していない⇒というのも、ヒロインがまだ小学生なのだ!対してその婚約者は30代の男盛りの軍の少佐という、なんとも・・・こう、グッとくる設定です。
そういえば、思春期のころって20代の後半の男性ってやたらかっこよくみえて、早く大人になって恋をしたいと思っていた時がある。
この姫子さんも、年の差を超えて、ちゃんと「恋」を育てていくのだ。
これ、源氏物語の「若紫」との段とかにも通じるのだけど、
いまだったら確実にマズイ設定なのだが、大正時代だからあり得る(二人は家の事情がからんだ政略結婚でもあるのだ)。そして、その関係を鼻息荒くして読み進めてしまうのだ。
いったん休載したから、↑の設定がまずかったのでは?と勘ぐってしまったが、そうでなかったみたい。
まぁ、とにかく乳もでてない初潮も未だというような少女が、どんどん大人の女性になり、まぁ、この、男盛りのエリート軍人と、初めてそーゆー事を致すんだろうな・・・という、その未来は見えているわけで(そうでもないかもしれないけど)、そのプロセスを一緒に愉しんでいくという、自分のなかのエロに通じる父性みたいな変な気持ちの芽生えにも気づいたりする。
まだまだ寒い日が続きます。炬燵でお茶でも飲みながら、漫画でも一つ・・・