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わからないから心地よい、そんな音楽もある

音楽好きを公言しているものの、そんな音楽をどうしても積極的に聴く気分になれないときが、たまにあります。

「どうせ聴くなら真剣に聴きたい」みたいな気持ちがあるものの、そんな気力が足りてないときに、こうなりがちなのかな。自分ではなんとなくそう推測しています。

そうやって音楽を聴いて世界観に浸ることが好きな私ですが、最近、音楽の楽しみ方はそれだけに限らないなと改めて思いました。

今現在、絶賛「真剣に音楽を聴く気力がない」状態にある私。ここ数日は音楽を聴くことから距離を置いて生活していました。でもふと、逆にこういう時だからこそ「いいな」と思える音楽があったりしないかなと、なんとなくSpotifyを起動してみたんです。

するといろいろ聴きあさっているうちに、急に心がふわっと軽くなる音楽に出会いました。それがこの『ムーヴ』という曲です。

この不思議で軽やかなリズムと、シンプルな音が作る心地よさ。聴いているだけで「心が弾んでいく」そんな感覚があります。それに、心にすっと入ってくる歌声の透明感にとても癒される。

正直なところ、どんな曲なのかは簡単には見えてきません。だけど深く踏み込もうとせずとも、なんとなく聴いているだけでも十分心地いいんです。今自分が求めているのは、こういう音楽だったのか。

そうして音楽を聴く気力を失いかけていた私を、ふわっと掬い上げてくれたこの曲を作ったのは「諭吉佳作/men」さん。2003年生まれのシンガーソングライターで、既に人気アイドルへの楽曲提供経験もあるという若き注目アーティストです。音楽の美的感覚というか、この独特な感性は一体どうやって養われたんだろう。

これはアートを観ていても思うことですが、やっぱりその創作物に込めた思いや「なぜそれを作ったか」は、作った人にしかわかりません。もちろん、それを自分なりに解釈することも楽しみ方の一つです。

だけど「わからない、だけどなんかいい」という楽しみ方もある。解釈して答えを出すことだけが正解ではなくて「わからない」って前提の元で、ただただその表面的な心地よさや魅力を受け止めるのも究極の癒しだなあと、この曲を聴いて強く思いました。

この『ムーヴ』という曲に出会ったおかげで、絵も音楽も同じなんだなあなんて思えたし、心もなんだかふわっと軽やかになった。この曲をしばらくヘビーローテーションしてしまいそうです。

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