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「オーストラリア英語」という違和感…

「オーストラリア英語は、訛りがある。」という人がいる。

私はオーストラリアに9年ちょっと住んだが、この「オーストラリア英語」という言い方に時が経つほど、だんだん違和感を持つようになっていった。

「オーストラリア英語」ってなんだろう?と…

第一、オーストラリアで産まれそのまま生活していたり、永住権や市民権をとり移民となっている人からは「オーストラリア英語の訛り」という言い方は私はほとんど聞いたことがなかった。それが、まあ答えかなあと。私もだんだんと違和感を感じてきたのでみんなそうなのではと…

もちろん方言のようなものはあるのだけれど、完全にオリジナルのオーストラリア英語は意外と珍しい気もする。

英国圏のために、英国の名残りを残すものも多い。それはアクセントと言われるものもそう。

そこに、世界中の色んな地域の特徴が混ざっているという感じ。そして、訛りがあるかなと思われる人が、他人の訛りが聞き取りづらく悩んでいるとかも良くあること。

けれど、外側から見るとその細分化した音の渦が一括りのオーストラリア訛りとして聞こえているのだろうと。

多分、聞き慣れていない音を聞いているので聞き取りが難しく、それをいる国と単純に関連づけているにすぎないのだろう。

日本の英語学習者は資格英語や受験英語から英語に接する機会が多い。それらの音声は、そこまでカオスではないので、実際に生の英語の場に放り込まれると混乱するような気もする。

私がオーストラリアで知り合った英国人がいる。もう永住権を取得し、もう何十年も働き生活している人だ。彼女は、苦手な訛りがイギリス国内にもあり、都心から離れ地方に行くと同じ音が溢れる地域があり聞き取りが難しいと言っていた。なので、その地域に買い物に行くのさえ躊躇すると…私が渡豪して1年以内にたまたま行き、オーストラリア訛りが大変だと思い込んでいた場所だった。

確かに、言われてみればイギリスの一部地域の訛りと激似と気づいた出来事。よく考えてみたら、オーストラリア訛りってなんだろう?と良く分からなくなった最初の出来事だった。

例えば、イギリスだと女王のようなクィーンズイングリッシュ。007のような、スパイ映画の音。そういう音だけでは、ないんだよなと、、当たり前だけど実感した。

だから、訛りがあるなと思うと何処の国ルーツなんだろう?と最初に気になる人が大半ですぐにオージー英語だ!みたいになる人は意外に少ないんだろうなとも思った。

日常的に、他人に自分の言っていることを聞かせる商売をしている人は多民族国家故の違う音の大変さを知っているために、なるだけ分かりやすく喋るように何かしら工夫している。

けれど、それでもまだ教材用の音からはかけ離れているということは起こる。

日本の英語学習者は英語に対する耳があまり良くない。これは、同じような音ばかり聞いていることも原因にある。原因のひとつは、資格や受験教材用の音に慣れすぎていることもあり得る。

早口すぎるとかそういう話も聞くが、単に普段聞いている音がゆっくりすぎるだけという可能性も高い。

TOEICの音声だけでは当たり前だろう。

あとは、楽だからと子供用のものばかり聞いていたりしているかもしれない。慣れないうちは聞き取りやすいものから慣れる方が続きやすいのでしょうがないが、真に使える英語を身に付けたかったら大人が聞くものも徐々に慣れていく必要があるはずだ。

オーストラリアに行って、聞き慣れない英語が聞こえてオーストラリア英語だ!とすぐに思うのはかなり浅い考察だろう。

これは、何処の地域でも結構当てはまる。

音はそこまで単純じゃなく、個人のルーツが反映されているため複雑になる。習慣や継承されてきたものが反映されている。

日本人が発音しにくい音があるように、各地域毎にその種類が変わる。

そう考えればお互い様で寛容にもなるし、もっと分かりやすくできないかなと気遣いするようにもなる。

訛りだ!と騒いでいる人は、大概自分には一斎訛りがないし、誰からも聞き取りやすいと意外と簡単に勘違いをする。

そうして、なぜか自分が心地よく聞き取りやすい音は許せるのに、相手の訛りだけは許せない。自分のお気持ち優先の考え方をしてしまう。

オーストラリア訛りを過度に言う人は、そのオーストラリア人からは聞き取りにくいと思われているはずだ。そして、その訛りの分類はそもそも違っていて英国の訛りかもしれないし、他地域の訛りかもしれない。

日本人は、それが聞き分けられるほど耳は良くない傾向が強い。

英国、米国の一部の訛りが全体と思ってしまいそれこそが正しいとおもっているからこその、完璧な発音を目指し、少しズレると恥ずかしいと勘違いしやすい。

どれだけ無駄な時間なのだろうか?

これは、発音記号を気にしなくて良いと言っている訳ではない。分かりやすくするために必要だ。けれどその反面、完璧とはなんだろう?ということも少しは気にした方が良い。それには、大概偏見が混ざっている可能性があるからだ。

〇〇訛りを簡単に分けるのは、かなり難しい。

オーストラリア英語を単純に分けるのが難しいのは、そのひとつの例にすぎない。

英語発音についても、書いています!


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