[Netflix]覗くモーテル
今日はNetflixオリジナルドキュメンタリー映画 覗くモーテル(原題: Voyeur)のレビューをネタバレなしで書きます。
これね。ちょっとビックリする設定なんですよ。
こんなのNetflixは密着しちゃって良いの?って話です。
結局、話題作りの為だったらどんな事をネタにしても良いのか?って少し思いました。
でも冷静に観ると、これすごいです。人が本来持ってる欲が鮮明に映し出されています。
そんな意味では作ってくれて良かったのかもしれない…。
物事なんてそんなに簡単に善悪に分けられません。
それにこの話。誰でも持っている自己顕示欲が露わになっていてある意味ホラーでした…。
主要登場人物は、覗きをする為にモーテルを買った男とその男を密着してノンフィクション本を出版しようとしている男です。
この2人に焦点を絞り密着したNetflixもなかなかぶっ飛んでいます。
感想を簡単に言うと、
もうほんとこれ訳分からんな!
に尽きる。
真実って何なのでしょう?
この覗き魔は、色々嘘ついているんです。そして、この密着し続けてきたこの作家、本当にそれに気付いていなかったのでしょうか??
一人の人物に興味を抱いて密着すれば、矛盾点ぐらい分かるはず、それが分かっていてもそれをリサーチしたりボカして出版する事は出来るはず。
なのに、それを敢えてそのままにして出版する。
話をオーバーにしてインパクトを与える事で、部数を増やそうとしていたのではと疑いたくもなります。
色々明るみになって来た時の、この作家の取り乱した態度。
なんかなんとも言えないというか、かなり感情的でこれは自分の欲求である自己顕示欲の為に出版を利用していたのかな?とも思えるというか…。
まあだからこそ、それがモチベーションとなって沢山のノンフィクションを出版出来たのだろうし、そう考えれば悪い事ではないと思います。
それに、出版業界は厳しい。こういう感じに、インパクトある事を書いて売り出そうというのは案外あちこちでありそうと思います。
まあ売れなければ、元も子もない訳だし…。
ただこれはひとりの人物に焦点を当てているんだし、誠実な態度ではない。別に褒められた話ではありません。
それに誠実なノンフィクション作家ではなくこれでは分厚めのゴシップ誌を出版してるのと同じ。なんか、虚しくならないのかなと思いました。
別に割り切ってわざとそんな感じにしてるのだったらその作家の人生だし、それはそれで清々しいのだろうけど、そんな感じでは無さそうだしなんか痛々しいな。と…
そして一方でこの覗き魔、、
この作家が何も嘘を見抜かない事に対して疑問を抱いていないんです。
それどころか、喜んでいるのか??
自分の事をショッキングに書き立ててくれればそれで良い。それでそれが世に知られれば良いとでも思っていたのでしょうか?
どうしてそうなってしまったのか。。。
この二人には、何だか似た空気が漂っている感じがしてかわいそうな気さえしてしまいました 笑
お互いに良い影響を及ぼし合うどころか、悪い部分を増幅させちゃっています。
このドキュメンタリーは覗き魔が登場するから、特殊に思ってしまうかもしれないけれど、案外こういう事はあちこちで起こりがちな世の中なんじゃないかと思う訳です。
何が本当か?
一方面だけから観察すると誤ってしまう。
だから、色々な角度から物事を見てすぐに判断しない事です。
分からない時は、
もう、これ分かんねーや。
でいいとも思っています。
それに人間なんて誰でも人から良く見られたいとかいう欲求はある訳だし、コンプレックスも必ず持っている。よっぽど気をつけないと変な方向に行ってしまう危険性は誰でもあるのではと私は思います。
人はそもそも不完全でそういった生き物。社会環境においては如何様にも変化してしまう可能性がある案外脆い動物です。
だから、私自身間違った方向に行きそうになっている人を見つけたらそれをおかしいと言える人でいたいと思うし、もし私が何か間違いそうになったら指摘してくれる人を大事にしたいです。
なんでも鵜呑みにして、従う。
情報をそのまま受け取って流される。
そんな危うい事はないなと改めて思ったし、何でもかんでもネタにしようとするのも危険だし、それを許してしまいがちな現代は虚しい世の中だなと思った話でした。
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