英国人が言う米国人の英語
オーストラリアに滞在している間、何回か語学学校に入りました。
英国出身の先生も沢山いた。
多くの英国人教師が、英国人はこう話すけれど米国人はこう話すといろんな例を挙げて説明していた。そういう内容は、テキストに書いてある時も……。
もちろん英国式と米国式では、英単語や発音、スペルが違う時はあるのでそれは確かに思うけど1番疑問に思ったのが“文法”に関しての内容。
「英国人は現在完了形を初めとする、時制をちゃんと使いこなしているけど、米国人は全て過去形で表現する。」
というお決まりの説明だ。
中には、
「米国人は私達より英語を使いこなしててさすが!だって、表現をシンプルにしてるんですもの!」
みたいな嫌味とも取れる性格の悪い文面を付け加える人までいた。
英国人全てではないが、褒め言葉でも文脈の流れで嫌味や皮肉にする人がいる。これは、そういう流れの話だ。
もしかしたら傾向的に、米国ではそうなのか?と思ったこともあるけど、私はなんだかちょっと引っかかったままだった。
米国式→全部過去形
英国式→全ての時制を使いこなす
って短絡的すぎるからだ。
現に、米国発の映画やドラマそして小説を読んだとしても、舞台や状況や環境そして登場人物の属性で現在完了形を初めとする時制を使いこなしているものに触れたことがあるからだ…。
私の知り合いにはアメリカ出張にしょっちゅう行って、接待したりパーティー行ってた人もいたが時制は使いこなしていたし、米国からの帰国子女も学生の頃知ってたが、英語で時制のテストに困っていたとかはない。
米国人と話しても、私は全部過去形とは決まらない感覚を持ったことの方が多い。
オーストラリアでも何人か米国籍の人と話したことあるけど、時制は使っていた。
シンプルに伝えて長い文を話さないとか、相手によって変えるとかはありそう。
あと、これは日本人にでも当てはまるけれど米国人にも当てはまっていて語彙力や表現力は高い人もいれば低い人もいる。
当然、低ければ低いほどいつでも単純な言葉しか使えないはずだ。
こうやって考えると、英国人が言う米国人の評価は本当に変な事は多いと思っていた。
視野が狭すぎるし、本当に英語が下手な人だったから嫌味を言ってたとしたら、自分がその程度の外国人としか話して来なかったレベルの人間と自己紹介してるって話になる。
本当にくだらなくて恥ずかしい人達だと思うようになった。
現に、教養があって知性がある英国人は、
米国式→全部過去形
英国式→全ての時制を使いこなす
みたいな事は何も言わない人ばかりだった。
英国人の中には、英語という言語を誇りにしていて、その英語は自分らしか完璧に使えないだろうみたいに勝手に幻想を抱き優越感を抱いている人が多くいる事を知った。
そして、そうでなければ困る。英語を他国の人が使いこなしたら困るという思想だ。威張れないから…。
それは英語教師の中にも多くいて、非常に出し惜しみをしている。
私は義務教育で米国英語を習ってきた。なので、慣れるまで英国式な場所で間違えて米国式英語を口に出す事も多かった。(時制に関してではない、単語とかだ)
それだけで、「あなたアメリカ人?」と皮肉を言ってちっちゃい子供に接するようにわざと扱ってきた人は数多い。
本当に性格悪くて、器が小さいと思うしイジメ気質だと思う。
いくら英国人でも、できた人はこういう態度は取らなかった。みんないい人だった。
英国人で英語ができるのは当たり前。
日本人が日本語ができるのと同じだ。
だからって、知性や品性がある事とはイコールではない。教養のある英語を話すとも限らない。
どこの国の人が話した英語とかは関係はない。
どうか、米国人は時制を使わないみたいな短絡的な戯言は信じないでほしいと思う。程度が知れるから……。
そういう奴らは、英国人同士でも互いの地域の訛りに対して皮肉を言ったりイジメをしたりしている。同類になってしまう可能性さえあるから注意だ。遠巻きにして観察程度で十分だろう。
いちいち発言を信じるべきでもない。