イギリスの学校で就職の話vol.3-犯罪履歴証明-
犯罪履歴証明(DVSチェック)は、その名の通り過去の犯罪歴を一覧にした証明書。子どもや老人に関わる仕事をする場合、必ず提出が必要になる(学校職員、介護職員や水泳体操などの習い事のスタッフも)
私はこれまで30年生きてきたが、警察のお世話になったことはない。ただ、このDVSチェックには苦い思い出がある。
2019年渡英直後に、主人が一時的にスクール業務に登録しようとした際、DVSチェックが必要となった。ただ直近過去5年間は日本に滞在してい為、日本内での犯罪履歴証明書が必要となった。
日本滞在時にそれを知っていれば、実家の近くで即日で取得できたのに…
ロンドンにある在英大使館に問い合わせると、近くのポリスステーションで指紋の登録をし、その証明書と他のフォームを用意して、予約した日時に大使館まで出向く必要があるとのこと。
ロンドンまで片道3時間ほどかかるのでまさに旅行である。しかも大使館で受理されてから日本と航空便でのやり取りとなるので、数カ月はかかると言われた。今すぐにも仕事をしてほしい身としては、心穏やかではない状況だった。
そして取り寄せた犯罪証明書を家まで送付も可能であったが、主人はまた往復6時間かけて取りに行く選択をしたのだった。交通費がバカにならなかった…
結局思ったより早く手元に来たが、主人が学校で働くことはなかった…無駄なロンドン旅行に終わった。
その経験があったので、もしかしたら私も同じ過程を踏まなければならないのではないかと心得ていたわけだが。
そういう時程あっさりとDVSチェックはスルーし(イギリス在住の一年間の犯罪履歴だけでOKだった)翌週から働くことになったのだった。
話しはずれるが、日本でも教職員や習い事で指導する大人にこのDVSチェックを導入できたらいいのに、とつくづく思う。イギリスでも教職員の性犯罪事案はあるが、一度性犯罪を犯した人間は2度と子どもに関わる仕事に就くことができない。その点日本の学校教育は緩いと感じてしまう。性犯罪を犯した人間が場所を変えまた他の子どもたちを標的にする、いかがなものか。