映画『聖なる証(原題:The Wonder)』
Netflixで、映画観ようと思って適当に選んだだけなんですけど凄い良い出来でした。この映画。
邦題は『聖なる証』です。題からも分かるように、宗教が人をどう煽動していくかが非常に上手く描写されていました。
そして、原題は、“The Wonder”です。
wonderの意味は、ここではtheがついているので信じている特定のもの。素晴らしいので賞賛に値すると、自らが納得している。それでいて、歓喜するそのものの対象をThe Wonder と表しているように思いました。
これは主人公が信じている、もしくはその村や信者達が信じている対象が驚きを持って賞賛されているのでしょう……。
あまり、深い解釈はしたくないですが。
この“The Wonder” のすごいところは、シンプルな作りで特に盛り上がりがあるわけでもなく、ただ断食をしている少女とそれを見護る看護師がメインの作りなのに、目が離せなくなるところです。
これは、脚本と俳優の演技が素晴らしいです!
そして驚くべき事は、この話は全てが実話じゃないにしろ、これくらいの時代では断食を自ら好んでする人がいて有名になった少女も実在するという事。
そういった、色んなエピソードを下地にして書き上げた小説を映画にしているとのこと。
この時代は、飢饉が起こるほどの食糧難の時代で自ら食べない事を選んだ人がいる。宗教に裏付けられた“罪”の意識から……。
狭い閉ざされたコミュニティで、信じる事が時として事実から人を遠ざける。
科学も宗教も人間が操る以上、どうにでも出来てしまいます。確かな眼を持って疑う姿勢がないと、詐欺はし放題です。人は怖いですね…
何年も断食して生きていくなんてあり得ないのに、恐ろしい事。
自分達が食料を独り占めしたい人が、洗脳を使い良心をコントロールしようとしていたのかなとかちょっとよぎってしまい、人って怖いなぁと思っちゃいました。
どんなホラーよりも、現実を元にした尚且つ人が起こした事をメインしたお話のほうが重みがあるし迫るものがあるとよく感じますね。
よく作ったなあと思ったし、良作な映画。
お勧めです。
参照元はこの記事。詳しく書いてありました。
よろしければ、読んでみてください。
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