PCひとつあればいい。音楽好きミニマリストがめちゃくちゃな女の子と出会って何かを見つける話。
以前、「音楽系漫画まとめ10選」というnoteを書きました。
その中でもご紹介した「バジーノイズ」という漫画を読み終えたのですが、すっごく面白かったです。なのでネタバレしない範囲で、noteを書いておきたくなりました〜。
バジーノイズ
『スピリッツ』で連載し2020年1月に完結。音楽・SNS・恋愛を描く現代のバンドストーリー
「すきなもんいっこ、あればいい」 ――そう、思っていた。マンション管理人をしながら、趣味で音楽を奏でる「だけ」。"シンプルで完璧"な生活を送る清澄(キヨスミ)。しかし清澄が出逢ってしまったのは、バンドマンに恋をする女・潮(ウシオ)。閉じた世界に流れ込む強烈な"ノイズ"が、清澄の人生を大きく変えてゆく。
帯コメントにも注目なのですが、
■井口理(King Gnu)
今の時代を生きるおれたちミュージシャンのリアルな『図星』を突いてくる。あー、いててて。
■小原綾斗(Tempalay)
「バズる」という不確かで浅はかで薄っぺらな評価に翻弄され麻痺してゆく現代の音楽家たちよ。もがけ。突き抜けろ。
■燃え殻(作家)
シンプルなのは構図だけ。男のリアル、女のリアル、音楽界隈のリアル、ボクたちの希望。満載!
コメントからも分かる通り、すっごくイマドキでリアルすぎるストーリーです。
だれにも干渉されず、シンプルに生きていきたい超合理主義・ミニマリストの主人公・清澄(キヨスミ)。彼の仕事は住み込みのマンションの管理人。通勤10秒。適当に清掃・点検。あとはそこにいるだけでいい。持ち物はPCいっこ。それで音楽を聴き、音楽をつくれればそれで満たされる。ひとりぼっちだけど無駄のない、簡潔した生活を送っています。
そこに現れたのが清澄のマンションの住人・潮(ウシオ)という女の子。彼女も音楽が好き。清澄の上の階に住んでいて、実はいつも下から聴こえてくる彼の音楽が好きだった(管理人とはつゆ知らず)。そんな潮ちゃん、かなりの破天荒者で、あることをきっかけに清澄の部屋の窓を叩き割ります(笑)。その流れで海に誘って、自分の髪の毛を切って「しねー!」って叫びます(笑)。
…と、ここまでのストーリーはいろいろなサイトで無料試し読みができる部分です。公式の小学館コミックストアのリンクを貼っておきますね。
作画、構図、超シンプル。作者のむつき潤さんいわく「インスタみたいな表現にこだわった」と、何かのwebインタビューで読みました。
また、音楽漫画なのに「ギュイイイイン!」とか「ドンドン!」とか擬音語が一切なく、やはりビジュアルで音を表現しています。
最初は孤独な清澄ですが、潮と関わるようになってから、いろいろな人と出会い、さまざまな経験をしていくことになります。そしてきれいごとでは済まない人間関係や社会のしがらみに巻き込まれていきます。
音楽業界のことも分かるので、「音楽好きだけど、業界のこと何も知らないなあ」「バンドを始めたいけど、どんなことをやっていけばいいんだろう?」という人が最初に読む本としてもいいと思います。全5巻なのですぐ読めちゃいますし。
舞台が神戸なので、関西弁なのもツボ。ゆるいセリフの中に、しれっとボケとツッコミが入ったり。クスッと笑えるシーンも多いです。
音楽が好きでゆるミニマリストのわたしには、どストライクの漫画でした〜。同じような方、けっこうたくさんいらっしゃると思うのですがどうでしょう?
ぜひとも読書リストに追加しちゃってください!
▼バジーノイズ 1巻(コミック・Kindle)
▼バジーノイズ全5巻セット(Kindle)
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