医師免許取得→スタートアップ起業家としての次のキャリア
こんにちは。ユキミといいます。
私は2020年に医学部を休学、21年に復学し株式会社KOHAKUを設立、22年に医師免許取得後経営を続け、23年10月に同社を売却しました。
私が今回のnoteで伝えたいのは、「実体験ベースで語るスタートアップとしての着地」です。華々しいプレスが並ぶ一方、約90%が失敗すると言われるスタートアップ業界。
私自身、今回の売却はExitイェイ!みたいなものではなく、私の挑戦を応援してもらう形での1つの着地でした。
ケーススタディがあることで未来の予測がたち、より大胆な挑戦にもつながると思います。このnoteが今スタートアップで頑張っている人、これから起業しようとしている人の判断の一助となれば嬉しいです。
判断基準①次のラウンドに進めるか
株式会社KOHAKUでは、ブランドを立ち上げたい方々を支援するサービスを行なっています。
「自分のブランドを持ちたい」と言う夢に向かって挑戦する人々に伴走するため、スタートアップスタジオを運営する株式会社ガイアックスから資金調達を経て設立しました。
初期は国試勉強をしながらサービススキームを模索する日々が続き、燦々たる結果を叩き出しておりました。
絶望的な状況でも諦めずサポートしてくれた佐々木さんをはじめ、チームメンバー(クルー)の尽力もありサービスが少しずつ立ち上がっていった時は嬉しかったです。
もともと経営に専念することを決めていたため、国試の次の日から仕事に全力コミットしました。
立ち上がりの初速をもって資金調達に挑んだものの、結果は50人以上からの「NO」。自分がつくったサービスへのNOは、自分自身が否定されているようで辛かったです。
理由は「マーケットに広がりが見えない」「ビジネスモデルが複雑でスケールしにくい」等で、D2C市場への投資が一通り落ち着き、投資側の知見も豊富だったことが大きいと思います。
資金調達ができないとなると自力でキャッシュを用意する必要があり、判断2に進みました。
判断基準②借入か受託か、新しいサービスか
「個人保証はつけない」という方針は守りたかったので、公庫の創業融資で借入を行いました。直近の売上が立っていたこともあり、借入の難易度は低かったです。
借入ができても危機的状況には変わりません。営業体制を見直したり、マーケ施策を再構築したり、答えの見えない日々が続きました。
経営者の方だと経験があるかもしれませんが、24hずっと心が晴れません。
うつ病診断は高リスク群を叩き出し、眠りも浅く悪夢を見続けます。
朝が辛く、それでもベッドから起きないと肯定感が下がってしまうため、無理やり体を起こす、そんな状態です。
支えてくれるクルーたちが光でした。
一方、受託をするよりは新規サービスで再挑戦したいという想いもありました。
そして考えられるだけの施策を打った後、本格的に売却とクローズを検討し始めました。
判断基準③スタートアップ的成長がユーザーの皆様にとって最善とは限らない
経営者はただ経営権を任されているに過ぎず、本当の意味でリスクをとっているのは株主の方々です。
それでも、私のわがままとも言える決断を、「新しい挑戦をするならば」と肯定していただき、本当に恵まれていたと感じています。
さらに私が運が良かったのは、クローズを検討していた際に「良いサービスなので買収して継続させてほしい」と申し出てくれた取引先がいたことです。
もともと、既存のブランドオーナー様がブランドを立ち上げ終えるのに必要な資金は残していました。年間契約だったのに急にサービスが終了し、払い戻しにも対応していないスタートアップを度々目にしますがあってはならないことだと思います。デジタルタトゥーとして自身のキャリアにも傷がついてしまいます。
スタートアップ的な成長を描くにはユーザー数を指数関数的に成長させていく必要があります。ブランド立ち上げのニーズはあるものの、質の高いサポートを提供するためには、スモールビジネス的に展開することがこのモデルでは最善だと感じていました。
売却はスムーズにまとまり、約3ヶ月程でクロージングまで至りました。今では新規体制のもと、より質の高いサービス提供を目指し尽力してくれています。
オリジナルブランドを立ち上げたい方はお気軽にご連絡ください。
最後に
ビジネスをやる最大の目的は利益をもって社会に貢献することです。
1社目での経験をもって、2社目ではより大きく飛躍し、日本を代表する企業へと成長させていきます。
そのために着手するのは「ヘルスケア領域」です。私自身のビジョンでもある自己実現との親和性、課題の大きさ、私のキャリアが活かせる領域を選びました。
また眠れない日々が続くと思いますが、打ち勝ち、強く生きていきたいと思います。
創業メンバーを募集していますので、ご興味のある方はお気軽にXにてDMしてください。
それではみなさま、素敵な挑戦を。
お気持ちとっても嬉しいです!