「初任者のお手本にしたい授業」は褒め言葉か。
こんばんは。育休中教員のmiiです。
3年前から長男次男の子育てで、連続して育休を頂いています。
そして、来年から夫の任期4年の海外駐在に帯同することになり、教員という仕事から更に5年離れることが決定しました。
そこで「教員という仕事と自分」について、考えることが多くなりました。
悶々と悩んだり、根拠のない自信を持ったりと、日々内省しています。
今日は、タイトルの「初任者のお手本にしたい授業」について考えます。
授業研後の一言「初任者のお手本にしたい授業」
私が産休に入ったのは教員になって7年目です。
それまでに担当した学年は1~5年生(4、5年生は2回ずつ)。
私の職場では、毎年教員1人につき1授業、指導案を用意して授業研究会を行います。具体的には、学年団での事前検討会+研究授業+参加者の事後検討会があります。
授業を見に来るのは、同じ学年団の先生全員、他学年の先生数名、校長、教頭です。
研究授業をした日の放課後に、授業の検討会があります。
産休に入る前に、最後の授業研がありました。『ちいちゃんのかげおくり』という教材の国語の授業です。『ちいちゃんのかげおくり』を読んで心に残った所を交流しあい、改めてどんなお話だったのかを考える授業でした。
そして授業後、校長から、
「初任者のお手本にしたい授業でしたね。授業のテンポが良く、発問やそのタイミングも良かったと思います。折々に先生の細かい指導技術が折り込まれていました。」
という言葉を頂きました。32人のクラスで授業を進めるのに、テンポは大事。もちろん発問も大事。指導技術とは、児童への個別配慮や全体への目線、児童の言葉の引き出し方・受け方、問い返し方とか?かと思っています。
言われた時、私が感じたのは「良かった」という安心感でした。
去年の反省点を活かして授業を準備し、授業の事前検討で頂いたアドバイスも参考にして、現状で私が持つ力を出せた授業だと思ったからです。(もちろん、まだまだ出来ていない所だらけですが)
つまり、その時の私は褒め言葉だと受け取ったのです。
また、その時の校長のお話される雰囲気やいつも私を温かく見守って下さっているお人柄から、素直に良いと思った事を仰ったと思います。
が、ここ最近、その言葉を思い返して、
果たして「初任者のお手本にしたい授業」とは褒め言葉なのだろうか。
と考えています。
「初任者のお手本にしたい授業」とは、「ようやくスタートライン」であり、「守破離の守」が出来たところという意味だと思います。
いやいや「初任者のお手本にしたい授業」と言われて安心している場合じゃない!
「子どもたちの深い学びが促進された授業」
「子どもたちが生き生きと活動できた授業」
「子どもたちが自分の言葉で表現できた授業」
もっともっと「子どもたち」がどうなったかが私からも子どもたちからも分かる授業にしなくては。
私の授業はまだまだその域ではなかったと今更ながら気付いて、顔から火が出るほど恥ずかしいです…。
「初任者のお手本にしたい授業」から脱却できるのは…
でも、今の私は育休中→海外駐在同行で、5年間は教職には戻れない。このモヤモヤ恥ずかしい状態で5年間も…もどかしい!毎日授業をしていた時は、ちょっと離れたいとさえ思っていた授業が、今はちょっと恋しい。無い物ねだりですね。
5年間というこの期間をどう過ごそうか、私の模索は続きます。