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教師のネガティブケイパビリティ~「クラス会議」のセミナーに参加して

こんばんは。育休中教員のmiiです。

私は、今春に育休復帰予定だったのですが、夫の海外駐在話が浮上した為、育休延長しました。今年の12月に渡航した後、少なくとも3年は職場に復帰できません。(帯同休暇にするか、退職するかは検討中)

でも、この育休~海外帯同を通して、自分の中に多くの学びがあり、それを子どもたちの教育に生かしたいという思いから、どんな形になるかは未定ですが教員を続けていきたいです。

復帰はまーだまだ先ですが、世の中にある教育実践にはとても感心があり、本やセミナーやコミュニティから学んでいます。

その中で気になった「クラス会議」。
先週の土曜日に深見太一先生のセミナーがあったので、オンラインで受けてみました。今日はそこから感じたことを書きます。

1、ぐちゃぐちゃに耐える覚悟が大事。

深見太一先生のセミナーで知ったこと。
素晴らしい実践をしておられる教師のクラスも初めはぐちゃぐちゃ。
今回のセミナーでは深見先生の担任したクラスの、4月の頃の児童の学習の様子と、2月頃のクラス会議の様子をシェアしてくださいました。
4月の頃はクラスの6~7名の児童が立ち歩き、座って学習できていなかったが、2月頃になるとみんながクラス会議で丸く座って、友だちの発言に耳を傾けることができるようになったそう。
私もクラス担任をしていた時に、学級会を実施していましたが、いつもの講義形式の机配置、またはコの字型で行っていました。クラス会議の様に机を取り払って椅子のみではしていませんでした。
なぜか。
それは、机が無いことで立ち歩いたり、隣の子との距離が近くなってちょっかいを掛け合ったりして、ぐちゃぐちゃになるのが怖かったから。
教師はね、怖いんですよ。教室がぐちゃぐちゃになるのが。
こっちのトラブルを仲裁している間に、あっちでトラブル発生。。想像出来ることです。それが進めば学級崩壊かもしれない。
だから、机で距離を取るんです。でも、それではクラスが話し合いできる雰囲気にはなかなかならないですよね。

はじめはトラブル続出なのかもしれない。
ただ、今回深見先生の実践で学んだことは、地道に実践を積み上げることの大切さです。
この会議の目的とルールを丁寧に確認すること。声を荒げずに、地道に声を掛け続けること。アイスブレイクで良い雰囲気を作っていくこと。
今日は、輪になる練習、アイスブレイク、というように段階を踏んで一歩一歩すすむ。なんだったら一歩進んで二歩さがるかもしれない。
これがなかなか難しい。教師のネガティブケイパビリティが育つところ。

「ネガティブ・ケイパビリティ(negative capability 負の能力もしくは陰性能力)とは、『どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力』をさします。 あるいは、『性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力』をさします」

帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』より

学級会などの話し合いを教師が制して教師主導で話し合いを進めていくと、その場は静かに統制が取れるかもしれないけれど、児童の成長はない。
教師の覚悟が大事だなと思いました。

2、個々の到達具合、成長に目を向ける。

クラス会議では、初めは輪になる練習、輪になって話す練習を経て、議題に沿って教師司会で話し合う、議題に沿って自分たちで話し合うようになります。
初めは座れなかった子が友達の話に耳を傾ける、発言をする。司会に挑戦する子も出てくる。

それぞれの到達具合は違うのかもしれない。でも、それぞれの成長に目を向けることが大事だと分かりました。
普段の授業でも、そう。大事なのは児童の個々の成長と、それを児童が自覚すること。だから振り返りは大事。

まとめ

今回学んだことは、どんな新しい実践をする時にも当てはまることだと思います。ぐちゃぐちゃから始まる。教師も含めて、みんなで作り上げてみんなで成長していく。

やってみたい…。
今、教育現場から離れているから、より一層そう思うのでしょうか。
でも、この気持ちは保ち続けたいな~と思います。

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