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前借り当然、収支不明。ザル管理だった子どものお小遣いを整えたら、「幸せなお金の使い方」を自ら再現するようになった!

ず~っと気になっていたんです。
子どもたちに渡す「毎月のお小遣い」が形骸化していること。
お金の使い方を学ばせられていないこと。


お小遣い制度が形骸化していた3大要因

数年前(?)から、毎月定額のお小遣いを2人娘に渡していた我が家。
ところが、それを形骸化させる3つのモヤモヤが。

■モヤモヤ1| じいじばあばからの臨時収入が多すぎて管理しにくい!

お年玉、クリスマス、誕生日……そんな年中行事はもちろんのこと、事あるごとにお小遣いをくれる夫と私の親。

ありがたいことです。ありがたいことなんだけど……子どもたちに全部渡すには多すぎる。だからといって、全部貯金するというのも、なんだか違う気がする。

――と思いつつ、なかなか重い腰が上がらず、結局はなんとな~くその都度渡しているような、渡していないような。

■モヤモヤ2|親も子も、いくらあるのか/使ったのかわかっていない!

モヤモヤ1のような事情で、お小遣いがふんだんにプールされていることを感じている娘たち。自分のお財布がすっからかんでも、「あの時もらったお小遣い、ママが預かってるよね?」と思っているから、お金の欠乏感がない。

親(=私)からの渡し方も曖昧で、結果的に手元にお金がある状態が続いているゆえ、結局いくら使っているのか、親も子もよくわかっていない。

■モヤモヤ3|「前借り」が当然に……これ、良くない!

欲しいものがあるときに、「来月のお小遣いを○円減らしていいから、先に使わせて!」「ばあばたちからもらってママが預かってるあのお小遣いから、○円使っていい?」というのが常套手段に。明確にルール化していなかったから、私の対応もなあなあに。

これ、借金じゃない?良くないよなあ、良くない。

そこで、ようやく。
2024年の下半期は仕組み化して、子どもたちのお小遣い運用実験をしてみよう!と思い立ちました。

新制度で運用実験を始めるぞ!

 夫に方針をプレゼン。ところが。

まずは、親子共に管理しやすい明朗会計として、以下の私の案を夫にプレゼンしました。

① 半年間に必要(妥当)と思われる金額をまるっと予算化
② ①の金額の一部を「いざというときの貯金」として子どもの貯金箱に
(必要な時に子ども自身が切り崩し可)
③ ①から②を差し引いた金額を月ごとに按分して毎月のお小遣いに

ところが。夫はこう主張してきたわけです。

『実家からもらったお金は、普通のお小遣いとは切り分けて、思いをもって渡したい。なんとなく欲しいものを買うのではなく、”ばあばがくれたお金だよ”という思いを伝えたい。』

私の草案だと、「ばあばからもらったお金」というラベルが埋もれるので、そこを際立たせたい、とな。

……まぁ、わかる。夫はそういう性格の人だし。
わかるんだけど……め・ん・ど・く・さ・い!!!!!(爆)

お金の管理などは実際私がするわけで(シンプルにしたい)、
しかも自分のやり方で進めたいわけで(いきなり横から出てくるな)、
さらにゴールを先延ばしにされたくないわけで(さっさとやらせろ)。

そんな小さな人間なものですから、夫の意見に「なるほど~」どころか、イライラしちゃいましてね……。必死で気持ちを一生懸命落ち着けまして、喧々諤々議論しました(いや、イライラは駄々洩れてしまっていたので、長女はそれを見て苦笑いしていましたが(てへ←2回目))。


暫定版!我が家のお小遣いシステム(2024下半期ver)

そして、なんとか方向性をすり合わせた結果、まずは、以下のルールで半年間、実験してみることに。

▼子どもたちへのお金の渡し方

A:毎月定額のお小遣いを渡す(年齢に応じて傾斜アリ)
B:イベント時に必ずもらう両家からお小遣いは、もらった金額に関わらず予め決めた金額をお小遣いとして渡す
C:お守り貯金を半年分まとめて期初に渡す(本人が必要に応じて切り崩し)
D:マンガを自由に買ってよい専用図書カードを1年分(今回は半年分)まとめて渡す(※)
E:旅行や友達との買い物など、突発的な特別予算系は、その内容を吟味して都度追加で渡す

※私の実母は「現金をあまり渡し過ぎるのもね……」ということで、図書カードをくれることも多い
子どもたち自身で見通しをつけやすくなるように、
上記の表を家の壁にも掲示。

 毎月のおこづかいは、振り返り機能のあるチケットと引き換えに

さらに。人によって、満足度が高まるお金の使い方は違う以上は、「自分にとってうれしい/もったいない使い方ってなんだろう?」というのをちょっと意識させたいという欲が。

本当はね、お小遣い帳とかつけたらいいのだろうけれど、大人でさえ家計簿が面倒なんですもの、子どもだったらなおさら(しかもうちの子の性格では、あっという間に破綻するのは目に見えている……)。

そこで。
超絶シンプルな振り返りフォーマットをチケット化し、それを私に提出したら、月初のお小遣いを渡す、という運用にしてみました。

新制度スタートから半年。はたして結果は?

あれから半年。
実験として導入したお小遣い制度は、2025年以降も継続することと相成りました🙌

だって、結果がなかなか良かったんです!

●成果1|モノの相場に敏感になった!

そもそも、このおもちゃが高いのか、安いのか。
これはいったいいくらするのか。
――その判断基準と相場観が磨かれました。

うちの子たち、アニメや漫画が大好物なんですけどね。っていうか、長女はもはやヲタクなんですけどね。

たとえば、野菜やお肉を見て、「アクスタ(キャラが描かれたアクリルスタンド)3つ分じゃん!」と、価値を測る自分なりのモノサシを手にできるようになりました。
そのモノサシと照らし合わせることで、「妥当な金額か?価値があるか?」を考えられるようになった半年間でした。

●成果2|前借ゼロ!計画性が高まった!

特に次女は、お財布に500円あったら、月の初めに400円使って、残り3週間を100円で過ごすような子なんです、ええ。めちゃめちゃ先生で不安症なくせに、お金のこととなると豪放磊落(いや、いらないわ、この資質)。

以前生じていた前借も、大半はこの次女によるものでした。
が、この半年間は、前借ゼロ。

こちらが妥当な金額を渡していた(=以前より総額が増えた)というのも一因かとは思いますが、それでもきちんとルールを守ってペース配分ができるようになりました。

●成果3|「幸せを再現するお金の使い方」ができるようになった!

チケットを通じて月に一度でも振り返りの機会があったからなのか?

「クレーンゲームって、粘るほどに虚しいよね……」
「あのグッズは、今でもめちゃめちゃお気に入り!」
――と、自分なりの失敗&成功体験を吟味する様子が見え隠れ。

このお金の使い方は後悔する。
これは幸せが長続きする!

そんなパターンが少しずつバリエーションを増やしながら整理されているよう。過去の経験と照らし合わせることで、自らの価値観が醸成されつつあるみたいです。

* * *

マネー教育ってほど立派なモノじゃないけれど。
そしてお金って、私にとっていつも超絶面倒な苦手分野だけど(できるだけ避けて通りたい)。
これは整理してよかった!と思う案件でした。

お年玉で子どもたちの懐があたたまる時期、どうやって管理しようかな、とお悩みの親御さんも多いのでは?
ヒントになったらうれしいです!


▼お小遣いにまつわるエトセトラ、過去には我が家でこんな試みも。
家族で通う、大好きなカフェ。
でも、そこそこお金だってかかるよね。この時間と空間とおいしいものに、いくらかかっているか、という意識ももってほしい。
――というわけで……「CAFE基金」を導入した時のお話。


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矢島 美穂|本の言うことを聞くライター
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