ミストでわかる人間の敵
今回はSNSでも話題になったミストを書いていきます。映画鑑賞の時間ですよ。おはこんにちは!こまつみほです。
「ショーシャンクの空に」「グレーンマイル」でスティーブン・キングの世界を見事に映像化したフランク・ダラボン監督が映像化不可能と言われてきたキングの傑作中編「霧」に挑んだ意欲作。激しい嵐が過ぎ去った街に不気味な深い霧が立ち込め、住民たちは身動きが取れなくなってしまう。やがて霧の中に潜んだ正体不明の生物が襲い始め、、、。原作とは異なる衝撃のラストが全米公開時に大きな話題を呼んだ。(映画.com)より
この作品、色んな所で話題になりましたね。ラストがラストなだけに話題にはなるよな、と思います。ので、今日はあえてラストには触れないように書いていくことにします。まず、怖そうに見えるんですがそんなに怖くはないです。個人的な意見なのですが、未知の生物などのCGがプラスチック感というかシリコン感が強いので、多少ビックリ耐性があれば、最後まで楽しんで頂ける映画ではないかな?という印象です。
怖さ1
主人公のジェーンは息子のビリーとスーパーマーケットに閉じ込められてしまうんですが、この閉ざされた中にある人間環境。そこにこの作品の怖さがあると私は思いました。人間、非常事態に冷静になれなんて無理な話なんですが、それができる方法が作中で描かれています。それは見えないものを信じてしまうことです。作中では熱心なキリスト教信者がその役割を果たしています。周りに起きていることは神様を信じない人のせいで起きていると強く訴えます。
怖さ2
最初は彼女を信じておらず、現実的に行動していた人たちも段々と彼女の言うことを聞き始めます。私が思うに人間何かするより何もしないことの方が楽なんですよね。実際に信者になってしまった人たちは祈るばかりで、身を守ることを何もしなくなっていきます。それに率先して前に立つ人がいればなおさらで、自分たちはその他大勢になりで祈るだけでいい。恐怖と行動のどちらにもエネルギーを使わなくていいんです。
怖さ3
そして信者たちは暴走をはじめます。「生贄をささげよ」と言い出すのです。しかも、自分たちの中からではなく、生き残るために行動する主人公達の中から。そうして生贄を捧げれば、自分たちの勢力に歯向かうものは自然と減らしていけ、自分たちの信仰がより強固なものになっていくので、いいことだらけです。この考えに染まっていくのは本当に恐ろしいものを感じました。
この先に衝撃のラストが待っているんですが、私はそのラストより人が化け物になっていく集団心理の方が怖かったです。書かせていただいたのはほんの一部ですので、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?きっと、あなたにはあなたなりの怖さがあると思いますよ。
今日も読んで頂きありがとうございました。