子育て・生活への願いをギュッとした"小皿"
情報が溢れ、インターネットで買えないものはないとさえ感じる時代にも、変わらないことがあるのではないか??と考えることがあります。
今回は子育て(生活)が楽しくなるヒントが詰まったお皿をつくった話。
※お皿は手作りの商品で1つ1つ厳密にいえば異なる箇所がございます。特に今回は、作業工程上、髪の毛や、裏の銘判が薄く見えてしまっております。予めご了承いただけますと幸いです。
(現在、焼き物を筆頭に、厳密にいえば個体差がある商品も、”個体差がないこと”が求められ、キレイな商品が大手を含む小売店舗に陳列されることがあります。その裏で多くの商品が廃棄されていることもあり得ます。今回の商品で製造背景が少し感じていただけると幸いです。)
離乳食カタログの発展系!
はじめての離乳食で悩む・困るお母さん方の参考になれば・・
と思い、
助産師のAmiさんと相談をし、離乳食から使える道具たちのカタログを作成し、その後おおのたろうさんにイラストをお願いをしたのが2022年12月。
(パンフレットデザインは瀬戸内デザインの小川様にお願いしました。)
大きな反響があり、カタログを求めてお店まで足を運んでくださる方もいらっしゃいます。そして、今回、ついに、おおのたろうさんのイラストで小皿を販売することとなりました。
今回は、関わりが始まった順番に、それぞれの想いをまとめてみようと思います。
①助産師さん
→楽しく子育てをしてほしい!
前回に引き続き、静岡市葵区大岩にある、Ami助産院さんにアドバイスをいただきました。
色々な情報が飛び交う時代ですが子育ての悩みは尽きません。Amiさんは、子育てに悩むお母さん方に、分かりやすい言葉で相談にのってくださる静岡の助産師さん。
助産師さんとしてお母さんから離乳食について聞かれた時に、
「テンションの上がるお皿を1つだけ使ってみるのもいいかも。」
と、Amiさんがアドバイスをされることがあります。
特に1人目のお子さんの離乳食初期は、頑張りすぎて大変なことも増えてしまいやすい時期。
1日1日の繰り返しが続きますが、遠い将来、お子さんが大きくなった時に、そんな気持ちを思い出しながら道具に触れる提案なども含め、Amiさんからは色々な話を聞くことができます。
そんなふれあいのなかで、子育てへの気持ちがラクになるお母さん方も多いと思います。
②おおのたろうさん
→子育てのなかで、人との関わりを感じられるものがあるといいよね!
おおのたろうさんについて
インスタグラム上では「taronakibun」として活動をされているイラストレーターさん。
なんでも携帯で撮影できる時代ですが、子育て奮闘中は、
●携帯で写真を撮る余裕がない
●瞬間的すぎて写真に残せない
など様々な理由で日常の写真を撮ることが難しいと感じます。
そして、本当に毎日色々なことが起こり、変化し続けるので、鮮明だった記憶もどんどん曖昧になります。
おおのたろうさんはそんな子育ての瞬間を大切にしてほしいと思いイラストを描き続けられています。
絵本の出版や、(どこかでみかけたことがある!)イラストのお仕事もてがけられています。
コロナ渦も経て、人との関係性が薄くなりやすい中で、人と繋がりを少しでも感じられる商品があればいいのにね。
という話をしながら、お皿の作成にアイディアを出して頂きました。
お皿をつくるにあたり
おおのたろうさんと話をすると、もともと「モノが好き」という印象をとても強く受けます。
製造方法に関しても、とても深く話をしたりします。
↓初めてサンプルがあがった時のミーティング風景
また、実際に子育てをされながら感じている小さなことなど、おおのたろうさんの中の『子育て情報』が多く蓄積されており、子育てを楽しんでいらっしゃる印象を強く受けます。
雑談も沢山しながらミーティングをさせて頂きましたが、
・育児のワンオペ化
・東京や地方での育児
・不慣れな環境下での育児
などなど育児に関する環境や変化についても沢山はなしをさせて頂きました。
③一誠陶器さん
→お皿が手作りでつくられていることを感じて欲しい!
今回のお皿の製造をお願いした長崎県波佐見の一誠陶器さん。
様々な商品をつくられていますが、手描きによる絵付けを多くされております。
これは、三保原屋のとしての願いがあるのですが、今現在"普通"に使っている数々の道具の多くは人手によってつくられています。
そして、メーカーさんの廃業を含め、製造が困難になると予想されているものも実は数多く存在しています。
今回は手書きで暖かみを出したいと思い、長崎の会社に伺わせていただき、相談をさせて頂きました。
本当に細かいお願いを続けて、今回商品化にたどりつきましたが、それまでのご苦労は非常に多かったと思います。
以下のnoteで製造については記載しています。
(是非読んでいただきたい内容になっています!)
お皿紹介
こちらでも紹介をさせていただいております。
2024年1月10日(水)に発売予定です。
(2023年12月26日のnote記事アップ時点では、通販にて予約を承っています。)
●サイズ:φ約10cm×h約2.1cm(重さ約74g)
●電子レンジ、食洗器対応。
●直火、IH、オーブンは利用不可。
●割れ物ですので扱いには十分にご注意ください。
●欠けやひび、割れが発生した場合はご利用をお控えください。
●急な衝撃は与えないでください。
●直火にかけないでください、火のそばには置かないでください。
★手作りなので個体差があります。特に赤ちゃんの髪の毛や寝息、裏の銘判は薄くなってしまっています。
★場合により個体差(色合い、形、大きさ、重量、絵具の飛び、ピンホール、黒点など)があります。恐れ入りますが、手書きの風合いとしてお楽しみください。
絵柄は3種類です。
「おいしいのポーズ」
「寝落ちした子」
「オムツをはいた子」
です。
お皿を使ってほしい!
おおのたろうさんのイラストが可愛いので大切に保管したくなってしまいますが、お皿も道具なので使っていただくことが目的です。
日常で使っていただくに加えて
・お食い初めの時
・お子さんの寝かしつけが終わって、少し甘いものを食べる時
などなど
(陶器なので、扱いを誤ると割れてしまいますし、お怪我にはお気をつけ頂ければ幸いです。)
こんな使い方も
「今日も子供のことを怒っちゃったな・・」
と、寝かしつけ後に、ご自身の中で反省をしている時もあるかもしれません。
夜に、お皿を洗いながら、
・お子さんの可愛い瞬間
・子育ての楽しい一瞬
を思い、アッという間にやってくる明日に気持ちを切り替えるキッカケになれば・・と思っています。
三保原屋としての願い
●生活観の見直し
このお皿は、お子さんが産まれた方で、ご興味を示される方が多いのかもしれません。
このタイミングは色々なことを考えてしまうタイミングで、例えば野菜などでも、突然国産のものや地場産のものが気になったりすることがあります。
お子さんが産まれると、今までの生活観を見直す方が多いように感じています。「食事」「睡眠」をはじめとした暮らしの”今のふつう”を見直す、とても良い機会だと感じています。
●子育てだけじゃない、今の”ふつう”の見直し
経済が成熟し、物価も上昇する中で、手の届く身近なものを厳選して生活する”昔の当たり前”を再評価する大切さをヒシヒシと感じることがあります。
(決して、オシャレや丁寧な暮らしだけではなく。)
●便利な暮らし
●統一的なトーンの中での生活
も魅力的にうつりますが、昔から変わらない大切なこともあるかな?と思い、日々接客をしています。
↑たとえば・・"ふつう"に洗濯をするとタオルが固くなってしまう理由とか。
(洗剤や柔軟剤の残留物でタオルが固くなることがあるという記事です)
●派手な店ではありませんが・・
限られた方のための生活ではなく、生活にとって良いものを”ふつう”に販売する身近なお店でありたいと思っています。
このお皿をとおして、このような取り組みが、皆様のより良い暮らしのヒントになればとも思っています。
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