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サロン・デュ・ショコラ2025
チョコレートは芸術だ。レシピにはそのショコラティエならではの作家性があらわれる。チョコレート6粒に4,000円。つまり1粒あたりの価格がスターバックスのフラペチーノと同等であるこの世界に、初めて足を踏み入れた。
2月2日(日)
9:45
大雪警報が出ていたものの、都内は案の定ポツポツ雨で済んだ2月2日の9時45分。既に伊勢丹新宿店の各入り口には人だかりがあった。寒いので地下の入り口で待機する。この時間から来ている人はみな、フリー入場の整理券を取得するためにいる。
10:00
定刻通り10時ぴったりに開店。ワーっと人が押し寄せる。ポールが倒されていたり、エスカレーターに向かって押し合いが発生したり、よくこれで無事故だったなと思う。shibuya 109の初売りより大混雑。
10:20
整理券を求める列は、会場のある6階ではまかないきれず、7階まで伸びていたものの、意外に回転は速いので、10:20くらいには整理券をゲット。この時点で600番台。
11:45
スケジュールにはフリー入場(整理券を持っている人の入場)は12:00スタートと書いてあったが、11:00くらいに巻いていたらしい。600番台の我々も11:45には呼ばれて、やっと入場!!
これは本当に情報戦なので、都度SNSで最新情報をゲットすると良さそう。
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<PART3>NEXT
🍰イートイン
ジャン=ポール・エヴァン(🇫🇷)
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カメルーン産カカオのムースとラベンダーのハチミツが香るカカオのビスキュイ、カリカリとしたヘーゼルナッツのクルスティアンの組合せ。
会場で最もチョコレートの甘い香りを漂わせていたジャン=ポール・エヴァン。まともなお菓子作りは中学時代のバレンタインで卒業している私は、ひさしぶりにこの香りを鼻いっぱいに嗅ぎ、それだけでも感無量。しっとり甘いチョコレートケーキの中は、クッキーのようにザックザクのビスケット的なもの(これをクルスティアンというのか!?)が入っていて、良いアクセントになっている。
ヨシノリ・アサミ(🇯🇵)
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ビターチョコレートとあまりんのソルベにチーズケーキ、チョコの生クリームとラズベリーソース。
宝石箱のようなお菓子の缶でも有名な巣鴨のパティスリー・ヨシノリ・アサミからは、いちごの品評会で最高金賞を受賞した埼玉の品種「あまりん」を使用したパフェ。ずっと食べてみたかった品種だけど、個人的にはいちごそのものは“普通に美味しい”という感じで特に驚きはなく、ビターチョコレートのソルベの方が濃いめの味で好みだった。ピンクの貝殻の最中が可愛くて、見た目だけでも満足。
🍫テイクアウト
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ショコラトリー タカス(🇯🇵)
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カメルーン産カカオ66%とキャラメルバターガナッシュ&ベトナム産カカオと蜂蜜のガナッシュ 「ランタン」のほか「アレハンドロ」 「イチゴユズ」 「アンミツ」。
フランスの C.C.C.(ショコラ品評会)では金賞・銀賞を多数受賞し、「過去25年で最も優れたショコラティエ100人」にも選ばれている、世界お墨付きのショコラティエ。本人がチョコレートの産地まで出向き、作品づくりをしているという。
1粒食べてみて、チョコレートの概念が変わる感動。一口サイズのチョコレートに、こんなにも豊かな味が詰めこめるのか。“味わい深い”ってこういう時に使う言葉なのかも。シナモンや抹茶のフレーバーがふわっと鼻を抜けるとき、高須さんが旅してきた時を追体験するかのよう。本型のパッケージがより一層チョコレートをナラティブなものにする。
アトリエ パージュ キョウト(🇯🇵)
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行政区の番号やモニュメントをショコラにデザイン。1区は「ノワール」、7区は「ライチミュール」、限定「フランボワーズトンカ」も含めた全6種のBOX。
パリをイメージしたボンボンショコラなんて、パリ好き日本人には刺さりすぎる。どれも華やかで、パブリックイメージのままの美しいパリ。エッフェル塔の7区はライチの芳醇な香りが口いっぱいに広がって、花の都たらしめる。凱旋門の8区はプラリネの食感が楽しい(田中みなみがプラリネのことを「じゃくじゃく」と表現していた)。
セバスチャン・ブイエ×ベルナシオン(🇫🇷)
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〈セバスチャン・ブイエ〉のスペシャリテ「マカリヨン」に〈ベルナシオン〉のチョコレートを使用。ともにリヨンを拠点とする2つの人気ブランドがコラボレーションした画期的かつショコラファンには見逃せないひと箱。
マカロンをチョコレートでコーティングしたお菓子・マカリヨン。個人的にはマカロンといえば舌に張り付くもちゃっとした皮が好きだが、マカリヨンにはその皮の感じはなくて、まったく別のお菓子という印象を受けた。ハートがついたマカリヨンがラズベリー風味でとっても好みの味。
イヴァン・シュヴァリエ(🇫🇷)
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パリッと繊細なチョコレートでコーティングされた子グマのマシュマロは、シュワっととろける美味しさです。芳醇なマダガスカル産のバニラの香りとなめらかなチョコレートのハーモニーはイヴァンシェフならではの技。
手のひらサイズのクマちゃんがとても可愛い。マシュマロってこんなに綺麗に形を作れるものなのか。ミルクとビターの2種入り。ビターは酸味が強く、個人的にはミルクの方が好みだった。
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イヴァンの自信作、ライムが香るナチュールのサブレとゲランドの塩をまとったショコラサブレの2種をアソート。爽やかさと塩気が後引くショコラの味わいで手が止まらないおいしさ。
なんの説明も見ずに購入し食べたものだから、ただのプレーンだと思っていたサブレが実はライムの香料が入っていたり、チョコレートコーティングの方には塩がまぶされていたりと、サプライズがたくさんあった。やみつきになる美味しさ。
ブルーノ ルデルフ(🇫🇷)
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砂糖漬けのオレンジピールをビターチョコレートでコートし、カカオニブをトッピング。オレンジの酸味とカカオニブがアクセントの、ほろ苦いビターチョコレートとのバランスの良いオランジェットです。
ぱっと見が「小枝」すぎるオランジェットは、酸味が少なくてグミみたい。ザクザクな食感が楽しいトッピングは、アーモンドだと思っていたがカカオニブ(カカオ豆をローストして砕いたもの)というらしい。
ボエッラ&ソッリィーズィ(🇮🇹)
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チョコレートの祭典で非常に注目されていたチョコレートの歴史を変えると言われている第四のチョコレート・ルビーチョコレートを贅沢に使用した、だけど気軽なミニジャンドゥイオッティ。
会場内で一際目立つ「Ciao!!」「Buon giorno!!」の声に吸い寄せられて購入。イタリア人=陽気のイメージを崩さない姿勢で臨まれている、すごい。2,000円弱で買えたので、サロンデュショコラの中ではかなりリーズナブル。いつもは大好きなイタリアのチョコだけど、錚々たる参加者に囲まれたこの会場だと少し普通に感じられるから恐ろしい。そう考えると、イタリアはやはり伝統的で、フランスはバランスよく、日本は割と新しい味を求めるシェフが多いように感じた。