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反応のない世界。平成最後の夏のイベント

隣に座っている同僚は、私の食生活をチェックしてはよく怒ってくる。

私の朝食はいつもチョコファッションドーナツか、チョコレートホイップの入ったパンを食べる。おはよう、と言って席につき、ビニール袋から取り出したパンをみると同僚は「また甘いもの食べてる」と地団駄を踏む。朝ごはんに甘いものは健康に悪いからと、怒っているらしい。

夏休み前の今日はどうしても終わらせたい記事があり、お昼を抜いて仕事をしていた。するとやっぱり同僚は「お昼食べた?」と聞いてくる。食べてないよ、と言ってお菓子に手を出すと、鈴をコロコロ転がしたような、透き通った声で「お菓子はだめー!」と怖い顔をしてきた。

毎日甘いものを食べてるだけで、ちょっとお昼を抜いただけで、こんなに反応が返ってくるんだなぁと思いながら、しぶしぶ書くのをやめてコンビニへサンドイッチを買いに行った。けれどあんなに嫌いだった束縛が、あの子から受けると心地いいのはなんでだろう。

最近、まるで一人相撲をしていたのかな、と思うほど、相手のことがわからない時が多くあった。一緒にいるのに反応がない。質問しても、「どんな反応を求めているの?」と聞かれてしまって、相手が何を思っているのかがさっぱりわからない。

私が勝手に色々考えて、反応して、そして相手に全くその気が無いのに自分の意見を押し付けていたのかな、と思って悲しくなった。

好きの反対は無関心と、まさにその通りだなぁと思う。怒られるのが大嫌いでも、反応が無いくらいなら怒られたかったな、と深夜2時にシャワーを浴びながら思った。

明日から、福井県の永平寺で3泊4日の禅修行をする。修行中は誰とも話さず、目を合わせず、1日中ひたすら禅を組むのだそうだ。到着してすぐに電子機器も預けてしまうため、外との連絡は一切遮断される。「何かあった時の連絡先は永平寺にするように、親族の方には伝えてください」と、予約確認の電話をもらった時に伝えられた。

インターネットの中から3日間、私は姿を消す。何も反応しなくなる。それはオフラインの世界でも同じで、文字でも、声でも、何も発信しなくなる。

反応をしない世界を経験すると、どんなことを考えるんだろう。

8月18,19,20日のnoteはお休みします。

#毎日note


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もりやみほ
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