クリエイティブの力ってすごいんだよ! っていうのが、一方通行にならないように
こんにちは。&D、Cotton’sの尾崎美穂です。今日は、2020年秋に刊行予定の拙著『デザインを重視した経営術』(仮題)という経営の本を、あえて、アートディレクターやデザイナー・イラストレーターなど、クリエイターの皆さんに、お読みいただきたいと思う理由をお伝えしたいと思います。
クリエイティブの力を十分に発揮できないときも。
私は20年以上クリエイティブの業界に身を置き、デザインというお仕事に誇りを持っています。お客さまの問題を解決へと繋げたり、喜んでいただいたり。社員や協力してくださる様々なブレーンのクリエイターさんと達成感を分かち合ったり。
だけどジレンマを、私自身が感じることも、同業の方から聞くこともありました。お伝えするまでもない「業界あるある」かもしれませんが、少しだけ書いてみます。
●企業をはじめとしたクライアントとの交渉や折衝が上手くいかない。
●クライアントから、品質の高さと同時に安さとスピードを求められる。
●うまく進んでいても、突如現れたクライアントの上層部に全てをひっくり返される。
●理由や意図があって最適なものを提案しているのに、クライアントの担当者の個人的な判断で評価され、右往左往する。
お心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私は15年ほどフリーランスでやっていた時よりも、会社に就職してデザインやイラストプロデュースを行なっている時の方が、それを強く感じました。会社同士のしがらみや上下関係、そんなのも絡んでいるのでしょうね。
「企業の方々には、それほどデザインの価値を感じていただけないのではないか。大して必要とされていないんじゃないか。」
そういった考えに陥る瞬間が、過去には何度もありました。
クリエイティブの力ってすごい。
私がデザインの力に改めて気づいたのは、2年ほど前です。私がここでいう「デザイン」は、装飾的な意味合いだけではなくて、企業を救うことのできる経営にとって必要な問題解決法のことです。
「なんのことやら?」と思われるかもしれませんが、デザイナーの思考方法を経営に生かすことで、様々な問題を解決し会社の売上を確保したり、クリエイティブの表現を最大限に活用することで、他社には真似ができない唯一無二の価値を生み出すことができます。
私は経営の経験が一切なかったにも関わらず、閉鎖目前の会社をV字回復させ、立て直しました。なぜ、クリエイターの私にそんなことができたのか。それは、日頃行なっているデザインを作るときの思考法を経営上の問題解決に生かし、そこにクリエイティブの表現力を使ったからです。私にはその力を実証できます。
それを言語化したり、体系化することで、先ほどお伝えした「デザインって企業にとって必要なの?」という不安定な気持ちを、一気に覆すことができたのです。
クリエイターの皆さんが持つ思考方法や、その豊かな表現力は、ただ単に、綺麗とか可愛いとかかっこいいとか、雰囲気を体現するだけではなく、これからの企業にとって、絶対的に必要な力のひとつです。
思考方法がどう生かせるのか、それもまだまだここでは、ピンとこないかもしれません。ですが、拙著をご覧いただけますと、その活用方法や、皆さんが長年蓄えてきたお力がいかに素晴らしいものであるかに気づいていただけるのではないかと思うのです。
その力を再認識していただくと同時に、企業の経営がどういったものかも知っていただき、これからもっと深く企業やクライアントと向き合い、きちんと評価されてほしいと私は願っているのです。
想いが一方通行にならないように。
「クリエイティブの力ってすごいよね!」というのを誰に言ったらいいのか。クリエイター同士で徒党を組んで、「すごいのにね」「でも評価されにくいよね」とだけ言っていても仕方がない。
そのように考え、私は1年半ほど前に本を出すことを決意したのです。メインのターゲットはクリエイターではなく、これからの会社を担う次世代のビジネスリーダーや経営層の方々です。その方達にこそ、デザインの力をご理解いただく必要があると感じました。
だけど、それだけではダメなのです。クリエイターの皆さんにも同時にご理解いただきたいことがたくさんあります。
その両者にこの考えが広まることで、
「クリエイティブ業界のミライを明るくする」
ことが叶うのだと私は信じています。クリエイターの皆さんに、拙著をご覧いただく機会を作っていただけないかと考えました。そこで、拙著をプレゼントするブックサポーターズを募集しています。
「そもそもデザインってなんなのか、なぜ今、日本だけではなく世界でクリエイティブやその思考法が注目されているか、どのように経営の中で生かしていけばいいか。」
そんな想いの丈を、1冊の本に込めました。2020年秋に刊行予定です。
拙著にお名前を記載させていただいたり、拙著を1冊プレゼントをする、「ブックサポーターズ」の募集は本日までとなっております。募集人数まであとわずかですので、ご興味を持っていただいた方は、こちらのページも合わせてご覧ください。
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