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立花 実果
2024年9月18日 19:35
十代の終わりか二十代の初めか、とにかく読書が楽しいと思えるようになってきた頃。私は一度ハマったら、同じ人の本ばかりを立て続けに読んでいたと思う。その頃の読書は、ちゃんと咀嚼して消化するようなやり方ではなかったけれど。江國さんの本も、その時期に貪るように読みふけった記憶がある。『号泣する準備はできていた』『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』『落下する夕方』『神様のボート』。タイトルを目でなぞる