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年齢を重ねることは、女にとって負け戦?


『フランス人は10着しか服を持たない』を読んで

この本は私の価値観の骨格を担っているといっても過言ではない。繰り返し読み返したいと思って手元に置いている本のひとつ。

読み返してみるとその中に、こんな一説があった。

少なくとも10年に1度は、自分のスタイルを見直すべきだと思う。20代前半に着ていた服は、当然ながら40代半ばになったら似合うはずがない。わたしたちは年齢を重ねるにつれて、より賢く、洗練され、(願わくは)裕福になっていくはず。だったら、着る服もそれに合わせて変わっていくべきなのだ。

『フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣~』より引用

何度も読んでいるはずなのに、この言葉に衝撃を受けてしまった。

ミニスカートが穿けなくなるのは

日本で暮らしていると、「20代の頃に着ていた服が、年齢を重ねると似合わなくなる理由」は、加齢による衰えによるものと思いがちな気がしている。

若い時には肩や脚を露出するような派手な格好をしていても、見た目がまわりの目に耐えられるクオリティだから。年を取るとルックスが衰えるから、体型をカバーする服を選んだり、周囲の目をひくことがないよう飾り気のない服を着るようになる。だから若いうちにうんとおしゃれを楽しんでおかないと…のような感覚。
実際私にも、25歳の時に「もうそろそろミニスカートは穿けなくなる」と思って慌てて買ったワンピースが1着あって、28歳になった時に捨てた。

違うのだ。
ミニスカートが穿けないのは、加齢によって脚に脂肪がついて見た目が悪くなるからではない。
自分が知識をつけ、洗練された趣味をもち、そして20代の頃より裕福になったから。20代の頃に穿いていた安いミニスカートより、上質で肌に合うほかのスタイルを見つけたからなのだ。

若い時にブランド物とか、身に着けるもんじゃない

肌に合っているものを身に着けることが、自分の魅力を一番高めてくれるのだとしたら、
若い時のなんの知識もないペーペーの状態で、ブランド物なんて身に着けるもんじゃないな、と思った。

日本の価値観でいうと、一番見た目が美しい若い時におしゃれを楽しまないと損、みたいに思える。たとえそれがどんなに高額なものであっても。

でも、ブランドって「そのブランドの歴史的背景」「存在意義」があるからブランドなのであって、ただ単におしゃれだから、だけで身に着けるのはちょっと違う気がしてきた。
そのブランドの価値観に共鳴できていないのに外側だけ身に着けても、それはただの着ぐるみ。ブランドではない。

私は歳を重ねるごとに、より素敵になっていく

私は底意地が悪いから、世間のみなさまの認識を改めるべきとかいうつもりはない。むしろどんどんその「年齢を重ねるのは負け戦」という価値観に染まって、歳をとることに後ろ向きになっていてほしい。
そうすれば、同年代が年を重ねるごとにステージが下がっていくから。

その間に私は、自分だけ違うステージにいってるね。
歳をとることを楽しみにしながら知識の海に溺れ、自分だけの価値観を身に着け、見識を広げ、年齢を重ねるごとにアップデートされて魅力的になっていくね。
あなたたちはそこから、指でもくわえてみているといい。

私は一人で、自分だけの価値観を身に着け、その価値観に共鳴するブランドのアイテムを身に着け、自分の人生を彩っていくから。

年齢を重ねるのが楽しみになった。ああ、今日はどんな勉強をしよう?

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