思考習慣のコンパス
こんにちは、思考習慣改善コーチ⌘みはしつやこ です。
人は良くも悪くも「習慣」の生き物です。
毎日、意識せずとも活動し、休息し、「いつも通り」を維持しながら生きています。
その「いつも通り」が破られる=障害に出会う、行き詰る、と表現していると言えそうです。
例えば、職場に出社しようとして駅に着くと、人身事故で電車が運転見合わせしている…これは「いつも通り」が破られるケースです。
そこで取る次の行動は何か?
①すぐ動くかもしれないから、入場制限でごった返す駅前で延々並ぶ。
②代替輸送を利用して、別のルートを使ってとにかく職場まで行く。
③「出社」から「在宅勤務」に切り替えて、自宅に戻る。
コロナ禍の前まで、実感としては①を選択する人が圧倒的に多かったと思います。代替輸送だって、最寄駅まで距離があれば移動の時間が読めず、もうすぐ動くんじゃないかと期待?を込めて待ち続ける…「いつも通り」にすがりたい。
①のパターンに絶望感を覚えた私は、②のパターンを試すことにしました。同じような選択をした人を加え、かなりの混雑を強いられながら職場にたどり着いて、もうグッタリ疲れたことを覚えています。
一刻も早く職場に着くという目的に、①が正しかったのか②が賢明だったのか、真相はわかりません。ただ、①を選んで周りのイライラにこちらの神経も穏やかでいられないならば、②を選んで「とにかく進んではいる」方に身を置いている方が、少なくとも気持ちの波は緩やかだったのは確かです。
「いつも通り」に進まず、相手を責めたりやり場のない怒りを内に溜め込んでいても、事態は何も進まず別の出口も見つからない。固執しているだけでは、自分を自分で動けなくしてしまう一番の原因になることがあります。
何事もゆき詰まれば、まず、自分のものの見方を変えることである。案外、人は無意識の中にも一つの見方に執して、他の見方のあることを忘れがちである。
松下幸之助(経営者)1894年11月27日生まれ
③の選択肢は、明らかにコロナ禍以後に現れたものです。時間と体力の節約を優先するならば、③を選ぶのが今となっては一番効率がいいと感じます。
それくらい、つまり世界中を巻き込む「ゆき詰まり」でも起きなければ、第三の選択肢を選ぶ行動は生まれなかったのか?と、「いつも通り」の呪縛の強さを今更ながら思い知ります。