思考習慣のコンパス
こんにちは、思考習慣改善コーチ⌘みはしつやこ です。
私の夫は研究職についていて、『分子ロボティクス』という分野で、生物の分子細胞レベルの「動く」メカニズムを分析、抽出して再構築し、自由自在に動かすには如何に?をテーマに日々研究しています。
研究ネタやHow To探しとして、これまでに発表された論文を漁るのが日常なのですが、その中で数十年前の論文で紹介されているレシピを読んで、「この時代ならここまでが限界だったろうけれど、今の技術なら予測で終わらず、実現可能だろうな」と思うことがしばしばあるそうです。
彼には『温故知新』が、研究の軸にあるようです。
過去に何千の研究者がトライして、当時の技術で限界まで挑んだこが、今の技術や方法ならば、過去の研究者が到達出来なかったゴールが、比較的簡単に実現出来る。
さらに未来ならば、もっと一般レベルで再現出来るようになる。
視点が「今」そして「未来」へ向いている行動が、すなわち「研究」と言えるのかもしれません。
一応、過去のやり方でやってみて「なるほど」と思える部分はあるけれども、手順が多かったり時間がやたら掛かったりして、誰にも有効という訳ではない。当時はそこにこだわることに効果を感じていたかもしれないけれど、過去のやり方はやはり限りがあるのです。
過去が限りあるものなら、未来は無限だ。
フランクリン・ピアース(アメリカ合衆国第14代大統領)1804年11月23日生まれ
仕事としての研究は、日々新しい方法や発想を取り入れてトライしているのに、そこを離れた時の自分自身の考え方や心のクセに関しては、過去のやり方にしがみついてしまうのは、一体何故でしょう?
それは「本当は変わりたくない」から。
過去のやり方で安定の結果が出る方法が、一番安心なのです。どんなに手順が多くても時間が掛かっても。
そのことに疑問すら持たない人が大半でしょう。
けれど、ほんの少しでも何かを変えたい、と思うのならば、その過去のやり方が本当に今でも、これから先の未来でも、有効なのか絶対なのか?と疑ってみることが必要かもしれません。
論文を読むように自分の来し方を振りかえって、「そのやり方、今ならこうすることが出来るよね…?」とセルフ突っ込み出来るようになれば、あなた自身の一生続く「研究」も、未来に向けて一歩前進が叶うことでしょう。