見出し画像

#42 譲れないもの

ずっと気になっていた。

笑の大学

三谷幸喜脚本の代表作

映画館でみた20年前
観客の多くがこらえきれず
笑いで左右に揺れていた。

怒り
笑い
そして悲しみ

それは最後まで譲れない脚本家の矜持が貫かれていた。

立ちはだかるのはいまだかつて笑ったことがないという検閲官。

そして検閲官の嫌がらせとしか思えない指示に屈することなく一晩で書き直し、その作品はさらに検閲官の意に反して面白くなっていく。

また見たいと思いながら、amazonのDVDを買おうとすると

映画は駄作で劇場版は素晴らしかったというコメントちらほら

少し値は張ったが、思い切って買って見てみた。昔の画像なので解像度が低いのはいかしかたない。

検閲官演じる西村さんと脚本家演じる近藤さんの机を挟んでの緊張感あるやり取りから、
検閲官は脚本にのめり込んでいき迎えるクライマックス。

映画版がこれに劣っていたかは私は感じることはできなかった。劇場で見たらまた違ったかもしれない。

反戦映画とも取れなくもないもないが、命をかけても守るものがあることの大切さをここまでユーモラスに世に問うた作品を他に知らない。

理不尽な要求をつきつけられた時に自分を失うことなく相手と戦う術を伝えている。

少なくとも自分はそうこの作品を観た。

宮崎駿のジブリ作品が世界で評価されているが、この作品もまた世界に評価されていいと思う。

確かに寛一お宮やさるまた失敬を翻訳するのは難しいかもしれないけれど。

劇場版、映画いずれにせよとにかく観て感じてほしい作品です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?