こうまの四季(偕成社)
『こうまの四季』
作:三田村信行/写真:川本武司
冬に生まれた仔馬の一年の成長を描いた絵本…ではなく仔馬の写真集に物語が添えられた本。絵本の括りにしていいものか少々悩んだが、我が子の寝る前の読み聞かせの供にした本であり、物語は子どもでもわかりやすいと思われるので紹介することにした。
一頭の仔馬の誕生、初めての外、成長と母馬との別れまでを詩的な文章で綴った本である。生き生きとした仔馬の写真は可愛らしく、自然の美しさも胸を打つ。仔馬そのものは写真では必ずしも同じ一頭をずっと追っている訳ではないが、その時々の感情を思わせる表情がよく写されていてとても魅力的だ。風の声を聞いて走り出す仔馬の姿には、幼い頃に読んだ「名馬風の王」を少し思い出す。きっと速い馬になるのだろう、その成長が楽しみになる、どこか寂しくも逞しさを感じる終わりの余韻が私はとても好きだ。
我が子はこれを読むと仔馬が母馬と引き離され独りになるシーンで必ず悲しそうにわんわん泣いてしまうが、それでもこの本を読んでもらうのは好きなようである。
■初めて読み聞かせた年齢:3歳
■読んだきっかけ:実家にあった
□なんとなく評価(最大5)
・わかりやすい言葉づかい:☆☆☆☆
・理解しやすい物語:☆☆☆☆
・我が子にウケた:☆☆☆☆
・自分が面白かった:☆☆☆☆
・絵(写真)の多さ:☆☆☆☆☆
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