江戸川Qの「独想感想文」#18
歴史上の不思議と言えばこれ以上のことは無いのではないか?
――項羽と劉邦
ともに性格も異なる人物。そんな彼らが持つ魅力が中国大陸を覆い尽くして、やがて帝国『秦』を滅ぼし、その後互いに相まみえた時、光芒を放ちつつ地に落ちたのは虎の様な強さを持つ項羽だった。
この歴史的事実から現代に生きる私達は『人間』という謎を解く鍵がある。
そしてその謎を解く案内役は司馬遼太郎。
彼の文学が描く、二人の英雄は何が異なり、そして何を履き違えていたのか。
『秦』が滅び、やってきたのは『漢』の時代。
そんな時代の狭間に生きた古代世界の英雄二人の語らぬ言葉を現代に浮かび上がらせた本作は、正に鶺鴒の尾を鳴らした風が空高い雲を払う様な、そんな余韻を読了後に与えてくれる事でしょう。
もしあなたがこの本を気になったら、
是非、そんなあなたにこの一冊を。
そして
あなたが一冊の本を読み終えたら、
是非、あなただけの「独創感想文」を。
文:江戸川Q
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