クンキェン・ジグメリンパの、涅槃日
チベット仏教、古訳ニンマの最も重要な先生であり、加持の源泉でもある、クンキェン・ジグメリンパ(1729-1798)の涅槃日にあたります。
クンキェン・ジグメリンパが発掘された「ゾクパチェンポ・ロンチェン・ニンティク」(kLong Chen sNying Thig)という埋蔵経の体系は、多くの偉大な先生方のご尽力で失伝することなく世界中に伝播し、今や最もメジャーな法脈として繁栄を遂げています。
そして「ロンチェン・ニンティク」の法主が御存命であられるのも、法脈がいまだ純潔で、強力な護法尊たちによって護られている証といえます。
そこで夜10時過ぎより、「クンキェン・ジグメリンパの本師瑜伽」を組み込んだツォク供養を執り行ないます。
法主ドドゥプチェン猊下の長寿と、我が師の長寿を祈願し、法脈がますます栄え、日本国土と人々を守護しますようにと祈願させていただきます。
参考記事:「ロンチェン・ニンティクの、誕生」
(10/20 15:00)
昨晩、無事に一連の法要を円満に終えることができました。
今回もサポートいただきまして誠にありがとうございました。
メールでの言葉やコメントも、とても励みになります。
参考にさせていただきます。
さて今回はクンキェン・ジグメリンパの記念日(涅槃日)ということで、通常では滅多に行じない「クンキェン・ジグメリンパの本師瑜伽」を本行に据えてからの、ツォク供養となりました。
この本師瑜伽(グルヨーガ)は「ロンチェン・ニンティク」の根本経典に収録されておりまして、以前ネパールで全体系の伝授を受けた際、これも含まれていました。
クンキェン・ジグメリンパを本尊とするコンパクトなもので、しかもとても趣(おもむき)のあるものです。
前日に経典には目を通して音読もしていたのですが、当日になっていざ観想をしてみると、デジャヴ感がたまらなくあり、「昔どこかでやったことない?」状態になりました。
終わってから考えてみると、たしか十数年前に、私の先生からこの成就法の伝授を受けて、そのとき一緒に行じたことがあったのです。
うる覚えですが、たぶんそうなんです。
そう思うと、時を経て今回まためぐり合わせたことに、少し感激したのでした。年1回の記念日に限らず、月命日でやるのもいいなと思いました。つまりチベット暦の毎月3日です。
私見ですがこの本師瑜伽は、「寂静」と「浄化」に特化しているかと思います。特に浄化については、テキストの最後にそう記載がありますし。
とても穏やかな心地になります。この行をしてみると、クンキェン・ジグメリンパについてまだまだ知らないことだらけなのを、実感します。
ツォク供養は少し簡略化しましたが、しかし祖師への供養は一切手抜きをせず(!)普段どおりに行ないました。
今回サポートいただいた方々をはじめ、普段からサポート・フォローいただいている方に対して、「ロンチェン・ニンティク」の祖師たちと護法尊の加持が降りますようにと、祈念いたしました。