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宇宙体験の日
『インターステラー』(2014年)10周年記念IMAX再上映、行って来ました!凄かった、観て来たというより、宇宙に行って来たような疲労感で、最初っからもう宇宙船に自分も乗り込んでいるような音と緊張と臨場感がすさまじく殺られましたね。私は初見だったのですが、私の周りにはこれが一番好きな映画だと熱く語る人が多く、SFオタクで学者(物理学ではなく農学ですが)の兄も一押しらしく、事前に読んで行った方が良いと2冊のムック本を渡され、私が信頼して時々見ているクリストファー・ノーラン作品を見事に解説する、いわゆる考察系の以下のYoutubeの方も一番のお気に入りのようで、
まー、今見ないでどうする的に大きく背中を押され、1週間のみの上映ということもあり、近頃では珍しくいい席が無くなりそうで、慌てて昨晩深夜に前売りオンラインでチケット購入し座席を押さえて、一人ガッツリ没入映画体験して来ました。
SFが日常のドラマの延長線上にある感触、かなり近い未来に起こり得るリアル感、『三体』『円』の作家も苦心していると語っていた普通に直に交信接触する新しいSFの表現。何処かの星の宇宙人の戦いではなく、我々地球人の今これからの存続を賭けた闘い、観ていて、明日は我が身と耳元で何度も警鐘が鳴る思いでした。
「登場人物のなかでいちばん人間的なのはAI」(添野知世/映画評論家)という評が兄に借りた本内解説にあり笑えました。そのロボットTARSは、あえて顔のないタイプにこだわった監督のセンスが心憎いばかり。宇宙船の中で元NASAの優秀なテストパイロットである主人公とのやり取りがユーモアに富み洒落ていて、賢く優しくただ追従するだけではない、自ら学習する、やる時はやる相棒で、本当に心が通じあっているようで、頼もしかった。あんなロボットなら私も一緒に住みたいと思いました。日本人の作るような丸みを帯びた犬やぬいぐるみ型ではなく、四角いものが人間的な方が私には面白く好ましいようです。
SF映画としての「インターステラー」の最大の美点は、「距離と時間と重力は互いに関連し、 相対的なものである」ことを主題として正面から取り上げたこと。そのために、ワームホール、 ブラックホール、降着円盤、重力レンズを、わかっている範囲で正確に映像化し、描写したこともすばらしい。アルバート・アインシュタインが一般相対性理論を発表したのは一九一五年なので、それが娯楽映画の主題として、ここまでこなれるのに百年かかったことになる。 (添野知世/映画評論家)と、ありました。
「主人公たちが宇宙の彼方に行けばいくほど、地球から離れればれるほど、彼らの意識は、自分が抱えているものに向かうようになります 」クリストファー・ノーラン監督は締めくくる。「自らの人間性、記憶、 他者との関係、そして感情といったものです。この映画においては、字宙のスケールと人類のスケールのバランスを忠実に表現することに努めました、最新型の宇宙船に搭乗しているキャラクターたちは、狭苦しい場所に押し込められた状態で宇宙を彷徨っていますが、窓からは、果てしなく広がる美しい宇宙を見ることができます、私にとっては、この対比こそが人類が地球を離れることで獲得した真の成果なのです。」
ということは、やはり、人類は滅亡して然るべきということですよね?宇宙の法則、自然の摂理の許容範囲内で乱さず、美しく生死を全うしろということでしょうね。分相応に果たして人間は生きていけるのでしょうか、、、
※こちらのYoutubeも好きなことが伝わって来る素晴らしい動画なので追加でここに貼っておきます。
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