看護師あれこれ#3…戦うおばあちゃん~平穏な日々を取り戻せ‼~
(この記事は1100文字程度、2分ほどで読めます)
今日の主役は、おばあちゃん
夏のある日の外来
はじめましてのおばあがやって来た。
御年 68才
受付から回ってきた、初診票…
なにか準備するものあるかな?と目を通す。
えっ…? 頭のなか???で、いっぱいの私
思わず二度見…
からの~ こみ上げる笑い…
おばあの初診票
・いつから? → 60才
・どのような? → ギョウチュウがいる
えっ…蟯虫?
久しぶりに聞いたわ笑
今時、小学生でもお尻ぺったん検査しないのに…
私の???の理由
1,60才の時に検査したの?
2,いるって分かって、8年放置?
3,今更、やっつけたくなったの?
4,蟯虫の症状、なんだっけ?
考えれば考えるほどツボにハマる私…
笑ってはいけないことは分かってる
本人にとっては、大問題なんだから
でも耐えられない…
他のスタッフにバトンタッチ
問診票リレーが始まる
みんな同じ反応…
だよね?ですよね?
私の反応、正しいよね?
いざ、診察室へ
おばあの必死の訴え
1、蟯虫が鳴くから、うるさくて眠れない…
2,蟯虫がわたしの栄養を奪うから、体重が減って困る
3,蟯虫が大きくなってきたから、邪魔して便が出てこない…
4,育った蟯虫が動き回るので、お腹が気持ち悪い…
それらを否定もせず、笑うことなく穏やかに耳を傾ける医師
笑いをこらえ、蟯虫をググり、隠れて様子を見守る看護師一同
まずね、まずですよ
1,蟯虫は鳴きません
2,蟯虫の住処は大腸や直腸、栄養は奪えません
3,大きさは最大で10ミリ程度、便通の妨げにはなりません
4、動き回られても気づけません
おばあは真剣、おばあにとって大真面目な死活問題
おばあ VS 医師
何度も同じ内容を繰り返しながらヒートアップしていくおばあ
と
優しく諭すように語る医師
検査をすすめるも拒否され、正論を言えば
「わたしがウソを言ってると思ってるのか?
わたしはボケてない!!」
「こんなに困ってるんだ!!」
「ほんとに腹立たしい!! ギョウチュウめ!!」
と怒りをあらわにする
机をバンバン叩きながら、必死に訴え続けるおばあ
押し問答の末…
「わたしの体なんだから、いることは分かってるんだ!!」
と一喝し、折れる医師
そして見事、おばあの勝利‼
無事にお薬をGetし、おばあは帰られました。
スタッフ側の???は、なにひとつ解決されなかったよ…笑
すごいですね‼
真摯に患者さまと向き合い、笑わなかった先生
ほんとにご立派でした
すごいな…
だが、しかし‼
気になったので聞いてみる…
よく、笑わずにいられましたね?…と
「いや~ 腹の中じゃ大爆笑、医者人生の中でベスト3だね」
と大笑いしていました。
それでも、お顔に出さなかった先生に拍手です!!
お見事です!!
おばあちゃん、8年間の戦いお疲れさま
これで、お悩み解決!!
よかった、よかった
めでたしめでたし…
と言いたいところですが、次回②に続く…
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