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蚊帳の外

私は人見知りだから、少しずつ信頼を得て友情を深めていくタイプで、またアートエッセイを書く活動もやっていることから、さまざまな分野で活躍されている友人の輪が少しずつ広がってきている。

そういったことからSNSで繋がってはいるけれど、お互い会う約束をするキッカケがないという共通の友人や、紹介して欲しいという知人同士を引き合わせる為に、お膳立てをすることが三度あった。

機会を作ってあげて引き合わせた友人や知人同士、共通の趣味が合うことから意気投合し合い、皆いつしか一緒に仕事をする仲へと進展するまでになっていった。

以前、雑誌に寄稿されていたある女性作家さんのエッセイに、

「友人を紹介してあげたのに、いつしか私の知らないところで二人は会って仲良くなっていたら、なんだか寂しく感じる」というような内容が掲載されていた。

わかる、わかる。

引き合わせたのに、なんだか私だけ蚊帳の外に放り出されたような気分になって……

「せめて三回までは、私も含めた三人で会う約束に誘ってくれたら、あとは二人で会ってくれても構わないのに……」とも。

その作家さんが嘆いていたのを読んだ頃の私は、まだそこまでの友人や知人もおらず、紹介することもなかったことから

「そんな風に思えるものなのかな?」ぐらいにしか思っていなかった。

が、しかし、ここ三〜四年前からそういうシチュエーションに出くわすことがあったことから、その意味が痛いほどわかるようになってきた。

まだ二人で会うだけなら許せるけど、

「〇〇さんは、元々僕の大学の先輩なんで紹介されたという意識はない。」と言われ少なからず私は傷ついた。

そんなことを彼が言い放ったのは、私が彼を振った腹いせなのだろう。

これが一度目。

あとの二人は女性だけど、「人としてそれってどうなの?」と思うことがあって疎遠に……

「実冬さんが誘ってくれなければ、あの人と会うことはなかったかもしれない。」と、三人共言ってたのに……ね。




実冬の文章や朗読がいいなって思っていただけたら嬉しいです。 お気持ちは、自分へのご褒美に使わせていただきます😊