〔詩〕銃口
おまえに選ぶ権利はないのだと
狂人は少女に
銃口を突きつける
周りには見えない手錠で
日常は繋がれていた
逃げることも出来るだろ?
愚人たちが耳元で囁く
何度も
何度も
自由に駆け回れる世界を
夢見たことか
草の根を分けて探し出すと
怒鳴り声と
銃口の奥に潜む鉛に怯え
眠れない夜を幾年繰り返した
やがて
狂人は年老いていった時
「これで本当に最後だ」と
何度も
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