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京都府立植物園を歩く。鴨川とイノダコーヒー。
これまで京都なら寺社仏閣、という思い込みがあり行く機会が無かった京都府立植物園をたまたま訪れることができました。開園100周年を迎えた歴史ある植物園です。素晴らしい植物園だったので、私なりの見どころを紹介したいと思います。
京都府立植物園―開園100周年
地下鉄「北山」駅を出て目の前が北山門でした(温室観覧料込み400円)。園内は子ども連れの家族や散策する人たちが多かったですが、広大な敷地なので混んでいる印象はありません。門から入って右手にはすぐに針葉樹林が広がっていました。
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京都府立植物園は「大典記念京都植物園」として1924年1月1日の開園ですが、大正天皇の即位の大礼を記念して三井家の寄附による資金で設立されたようです。戦時中は食糧生産の場にもなり、戦後は米軍の住宅地として接収されたあと1961年に再開して今日に至っているようです。時代に翻弄された歴史からも、開園100周年の重みを感じます。
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森の木々、枯葉の堆積や倒木から自然のサイクルの調和が感じられました。こうした森になるまで、年月を重ねてきたのでしょう。
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敷地が広いおかげで、子どもたちが走ったり遊べる場所と、静かにじっくり自然を楽しむ場所がそれぞれあり、色々な過ごし方ができる園内になっていました。広さに加えて、さりげない棲み分けができる空間配置なのだと思います。
盆栽
園内では盆栽の展示もありました。盆栽は小さなサイズのまま大樹を表現するので、定期的な植え替え、根や枝の針金での固定や成形のほか、木や土の様子を見ながらの水やりなど奥が深く、昔挑戦しましたが挫折しました・・・。手入れをされてる方には頭が下がります。展示されていた盆栽は、枝ぶりや根の張り方、苔の覆った根本が立派でかなりの樹齢と思います。
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観覧温室
大きな温室は一歩中に入ると湿度と温度がぐっと高くなります。入ってすぐのジャングル室のほか、高山植物や砂漠のコーナーもあり、蘭、食虫植物、サボテンなど多彩な世界が広がります。サンセベリアやビカクシダが園芸店で見ている姿からは想像できない巨大さで驚きでした。観葉植物として見慣れた植物も、原産地の環境だと違う姿を見せるのかもしれません。
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鴨川の河川敷。イノダコーヒーのレモンパイ
京都府立植物園を正門から出ると右手が鴨川でした。鴨川の河川敷は三宅香帆さんの本『それを読むたび思い出す』(2022)で印象に残っていた場所です。川べり近くまで歩ける川は都会では珍しく、京都の人たちの居場所となるのも頷けます。居場所といえば、京都の喫茶店文化も近いものがあります。地下鉄で移動してイノダコーヒーでレモンパイとアイスカフェオレで一息つきましたが、地元の人たちのお喋りが聞こえてくる落ち着いた喫茶店でした。
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京都府立植物園の中にもカフェや売店がありました。本を片手に一日過ごすのも良さそうです。植物好きの方には通いたくなる居心地の良い植物園でした。