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読了後の呟き〜この本のここが好き〜その4

 こんにちは、梅雨明けはまだかと待ちわびております。コロナもおさまっておりませんね、皆様体調や心の調子にお気をつけください。

 本日はこの本になります!

 ミステリー作品ですね、ネタバレはしない方向で、ここいいなーと思ったポイントを中心に取り上げていきます。ミステリー作品でのネタバレは、アカンと思うのであります!

 いや、アンタ、ロード・エルメロイII世の事件簿で軽くネタバレしたようなものじゃん?って言われたら返す言葉もございませんけど。あれは作品を紹介する上で、しょうがないと思ったわけでございまして。脱線する前に次に行きます。

秘密結社!偉人にまつわる謎!身内がピンチ!

 ざっくりとしたあらすじ。主人公の早乙女瑠璃の祖父が何者かに毒を注射されて危篤になる。祖父のシャツにの胸ポケットには謎の文字が書かれた名刺サイズの紙が入っていた。その謎を追い、彼女は事件に巻き込まれていく…という王道のストーリー。

 太平記をお読みになれた方はちょっとニヤリとできるかもしれませんがご心配なく。自分、恥ずかしながら太平記も読んでおりません。楠木正成って誰?ってそんなレベルで読み始めたので大丈夫です。

 読み終わった後、歴史と御朱印集めに興味が出るかもしれない内容です。

主人公もだけど主人公の姉の行動力がすごい!

 これ、軽くネタバレかなぁと心配になりますが、ここは少しだけ見逃してください。

 主人公の早乙女瑠璃には姉が一人おります。その姉の行動力が素晴らしい。妹の瑠璃も謎の文字と祖父の命を助けるために奔走しますが、姉は上を行く人物でした。どのような行動をしたのかはヒミツにしておきます。

 瑠璃は相棒役である元同級生の京一郎と共に、祖父の手がかりを求めて東京を走りまわります。道中で太平記や楠木正成の説明を挟んでくれるので、何も知らない人でも大丈夫です。歴史に詳しい人なら、ニヤニヤ笑いながら読めるんだろうなと思うと、自分の無知が悔しくなります。

 歴史が絡む読み物を読むといつもそうだなぁ、歴史にそれほど興味がなくて、戦国武将というと武田信玄とか織田信長くらいしか知らない。その信長も本能寺で焼かれながら舞ってた。森蘭丸は美形だったらしい、くらいの知識ですので損してるなと毎回思います。

楠木正成ってめちゃくちゃ頭いい人なのでは?

 戦国武将っていうと、合戦じゃー!皆の者突撃じゃー!ってとりあえず行ってこい。戦場で死んでこそ武士である。そんなイメージな自分。そのイメージを壊したのが、楠木正成という人。彼はそういうタイプでなかったそうです。

 味方の被害を抑える、兵を殺さないのが美学だったのではないかと本の中で説明されていました。確かに、トップが部下が何人いなくなってもいいから勝つ!って特攻してこいって言われてもやる気起きづらいよねと個人的には考えている。戦国時代の武士の考え方とは合わないのかもしれない、武将達は己の命を散らしても主君を一番にしたかったかもしれない。

 と、想像するしかない世界ですので残りは自分の心の中だけでやるとします。

 作者の高田崇史さんがこの本を出してくださらなかったらこのような武将がいたと知ることもなかった。再読させて頂いた時に、勉強ってようやく楽しいものではないかとちょっとだけ思えた。それだけですごい事だと感じました。

御朱印帳を作ってみたくなる本でした

 謎解きの部分は伏せて置きます。この本には多くの神社が登場します。流行りにしては定着してしまった、人によってはライフワークになっていたりする御朱印帳。再読するまではお守りになるもの、というような認識ですがそれが変わりました。

 各所には歴史があり、どういった経緯で建てられたのかも合わせていくと素敵だろうな、と。意味もなく建てられたものではないのですから、そこにまつわる人物や神話や逸話等、一つでも覚えていけばお守りではなく記録帳になりそうだ。そんな可能性を感じました。

 日本人は自国の歴史には関心が薄い、という人も多い。自分も関心が薄い部類の人間です。その人間が、歴史を勉強してみてもいいかもしれないと思った。それだけでちょっとすごい事じゃないか?改めて学ぶということを楽しみたいと思わせてくれた作品です。

最後に

 作者の高田崇史様、素敵な本をありがとうございました。おかげで少しだけ歴史が面白くなさそうだという認識が変わりました。出版に関わってくださった方、ありがとうございます。

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