大会前のルーティンについて
数少ない読者の皆様、毎度のことながらご無沙汰しております。3月から5年住んだ大阪を離れ、東京に引っ越します、三船です。
2月5日から6日の二日間、大阪武術太極拳トレーニングセンターで開催されました、大阪府大会に出場してきました。
結果としては長拳で優勝、短器械で(剣)3位でした。剣は難度動作を失敗し、長拳は難度動作でギリギリ堪えて、という形で、なんとも課題が残る大会となりました。
しかしほぼ2年ぶりの公式の大会、やっぱり楽しかったですね。
この状況下で開催されたことに感謝🙏
コロナを経て帰還した、大会という「場所」
久々の大会というのは形容し難いものですね。会場に溢れている緊張感、全身がひりつく感覚、震える全身をアップで叩き上げる時の高揚感、アドレナリン全開で動く快感、それらを全部抱えて挑む極上の1分30秒、、
どれもここ以外では味わえないものです。
以前の記事でも書きましたが、私はやはり大会、試合ありきの選手なんだなあと。もちろん武術の楽しさはそれとは異なるところにあると思っていますが、
やっぱり大会って、いいよね。
大会前に私がはまっていたスポーツ漫画、「ひゃくえむ。」の台詞を紹介します。
今期絶望と言われていた主人公が再起を誓う時に吐き、自分を奮い立たせる言葉です。
誰が望まなくても!
人に迷惑をかけても!
世界が終わろうと!
現実が道を塞ごうと!
俺がまだ走りたいんだッ!
俺だけはまだ!勝ちたいんだ!
私は、スポーツ選手が大会にこだわり続けるのには、単純に、純粋に自分だけは勝ちたい。自分だけは諦めたくない。という強いエゴがあるからだと思っています。
私もどんな規模の大会でもやはり最後に自分を勝たせたいと思っていますし、「勝敗なんてどうでもいいから、今を楽しもう」という気持ちで臨んだ大会などありません。単純に私の性格かもしれませんが(笑)
ルーティンについて
アスリート達は皆、本番に練習どおりのパフォーマンスが出せるよう、それぞれにルーティンワークを持っています。
完全に習慣化している一連の動作が精神を落ち着かせるというわけですね。
私の大会直前のルーティンは至ってシンプル。音楽を聴くことだけです。
ただ、「何度も何度も同じ音楽を聴き続ける」ことで、これを私の中でルーティン化しています。
大会の近い時期、私達武術太極拳選手は日々の練習の中で「全套」と呼ばれる通し練習を行うのですが、私はこの全套の前に必ず一曲、同じ曲を聴きます。この曲は各シーズンごとに変え、一度決めた曲は一年間聴き続けることにしています。(曲の特徴としてはテンポの速いビートと電子音が使われている、できるだけ歌のない曲を採用することが多いです。)
今シーズンの私のルーティン曲は、tofubeatsの「SOMEBODY TORE MY P」
割とゆったりとしたメロディーラインに、速くて強いビートを多数織り込んだテクノポップで、ジャンルはハウスかデトロイトテクノ?に近いのかもしれません。
静かに立ち上がる出だしからビートで脳天をぶん殴られるような展開と、無数の音を詰め込んだ構成のこの曲は、本番直前の不安、緊張、焦燥などの雑念を全て削ぎ落としてくれます。体にビートが流れ込んでくるような感覚になり、集中の深度が増し、透明な気分で本番に向けて気持ちの準備が整います。
表現がオーバーかもしれませんが(笑)本当にこの曲を聴くとスッと気持ちが切り替えられるんですよね。歌詞が一切ないのも飽きが来なくて良いです。トーフさん、いつもお世話になっております。
何か大事な場面で緊張を良い方向に持って行けない方、正念場でどうしても気が散って集中に入れない方、是非ご自身の中でルーティンワークを作ってみてはいかがでしょうか?
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