「お仕事の絵本」を紹介したくて、いつ記事にしようか、いつ記事にしようかと、わくわくしていました。
そして、やっぱり「勤労感謝の日」がある11月だな・・・と思い至ったのです。
思い至ったのですが、この、毎月のおすすめ絵本の記事を書き始めたのって、実は昨年12月から!ということで、早く紹介したかったお仕事の絵本、ほぼ1年間温め続けて、満を持しての紹介です。今月は、たくさんあるので、2回に分けてお届けしまーす!
まずは、働く、という物語が、1枚の絵から伝わってくる本から。
絵本には、絵を読む楽しみがあります。そして、絵を読むことを、もっともっと味わえるようにと、文章で描かれたこと以上のストーリーを、絵の中に忍ばせてくれている絵本もあります。
『しごとば』は、「絵を読む楽しみ」がぎゅぎゅぎゅっと詰め込まれた本ですが、そんな絵本をもう1冊ご紹介します。
でもね、本当は「仕事」は絵本の中ではなく、子どもたちの生活の隣にも、沢山あるはずなんです。そんな、自分の身近な「仕事」の存在に気づく絵本もあります。
子どもが小学校2年生の時、生活科の授業で実施した「町たんけん」にボランティアとして同行したことがあります。5~6人のグループに分かれたこどもたちが、地域のお店や施設に見学に行き、インタビューするという内容でした。
インタビューの質問内容を、子どもたちが、自分たちで事前に考えているところがすてきだな、と思ったのです。
それは、通り一遍の質問ではなく、見学予定の場所にちゃんと関心を持って出てきた、自分なりの「ハテナ(=疑問)」でした。
その日、お店を訪れたこどもたちは、教わった通りにきちんとご挨拶をしてから、手持ちのメモを見ながら、担当の方へ次々と質問していました。
質問することに必死で、メモを取るのを忘れては、全部聞き直すことが繰り返されても、お店の方は丁寧に、何度でも答えてくださいました。
そんな風に、ちょっと、いつもよりも〈よそゆきの顔〉でインタビューして、そして、教室に戻ってきたこどもたちは、一転、緊張から解き放たれて大興奮!
パン屋で売ってるパンが120種類とか、コンビニの飲料冷蔵庫のヒミツとか、そんな「発見」を伝えたくて伝えたくて仕方なくて、みんなが一斉にしゃべっていました。
子どもたちは、「仕事」をこんなにもすてきだと思ってくれているんだと、改めて嬉しい気持ちになりました。そして、「仕事」ってことを意識する最初が、「知りたい」や「わくわく」なのは、いいなぁ、と思うのです。
今日ご紹介した絵本たちが、そんな風に、「知りたい」や「わくわく」を通して、仕事に出会うきっかけになれば嬉しいです。
前編では、【自分たちの生活の近くには、色々な仕事がある】と気づく絵本を紹介してきました。後編は、個々の「働くひと」の魅力に出会える絵本を紹介していきます。