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毎日の積み重ねがあるから 卒園式はグッとくる
『さよならぼくたちのほいくえん/ようちえん』という、卒園ソングの名曲があります。いい曲です。だいすき。
この曲を作った新沢さんの対談記事を読んで、どうして、この曲が胸に迫るのか、ものすごく腑に落ちたんです。
少し引用します。
卒園式ってなんで親御さんがあんなに泣くのかなって、改めて考えたんです。そしたらさ、それは保育園っていうのは親も毎日通う場所だからだ、と思って。
(中略)
だから、子どもがこの曲を「♪たくさんの毎日をここで過ごしてきたね、どこで走って、どこで…」と歌う時、親御さんや先生は、「ああ、園庭のあそこを走ってた」、「あそこで転んで、あそこでケンカしてたな」とかさ。もう、そういう思い出をいっぱい思い出して、でもそれももうおしまいなんだ!って。
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あぁそうだ、卒園が心にぐっと迫るものがあるのは、そこに至るまでの1日1日の積み重ねがあって、そこに当事者として主体的に関わった時間があるからだなぁ、って。
だから、この歌は、卒園式でも何でもない時に思い出しても、なんだか、じわっと泣けてくるんです。「たくさんの毎日」というその言葉に、子どもの人生が積み重なっていく尊さを感じるから。
そう言えば、自分自身の卒業式は、いつも、ちっとも感動しなかったなぁ、と思い出します。小学校の卒業式の時は、翌月から同じ敷地内の中学校に通うことが分かっていたから、何の感慨もありませんでした。6年生の5月から、1年足らずしか在籍しなかった学校に、まだ愛着もなかったし、積み重なった毎日も充分ではなかったのかもしれません。
親としても、我が子の卒園や卒業という一般的な節目よりも、彼ら自身の積み重ねが報われたり、目に見えて伝わってきたりする、そういう個人的な節目の方が、感慨が深い気がします。そこに至るまでの積み重ねが、何か彼らの中で実を結んでいることが、とても喜ばしい。
そしてまた、卒業の後も、人生は続いていく。何か成果を為したあとも、やっぱり人生は続いていく。「たくさんの毎日」は、それから先も、まだまだ続くんですよね。
そういう、平凡で小さい毎日を、1日1日着実に歩んでいく、ということを、しみじみ尊いと感じるようになりました。
卒園卒業シーズンです。1つの節目を迎えた子どもたちが、これから先も「たくさんの毎日」を着実に積み重ねていけたらいいね、と改めて思うのでした。