見出し画像

【はじめよう親子遊び】おうち絵の具は無理をしないことが大事!

【はじめよう親子遊び】は、様々な遊びを、どんな風に始めたらいいのか、具体的な方法や、道具の選び方、遊びの広げ方をお伝えするシリーズです。
初めてはさみを練習する時、初めてクレヨンを使う時・・・など、道具や素材との初めての出会いが、親子ともに楽しいものであったらいいなぁと願って、記事を書いています。
今日のテーマは「絵の具」。

絵の具遊び、と言っても、子どもが全身絵の具まみれになるような遊び方は、ご家庭では無理ですよね、というところから、話を始めます。

大きな紙の上で、小さな子どもたちが絵の具まみれになって、全身を使って絵の具と戯れている、という姿、魅力的に思えますよね。確かにそういう遊び方は、エネルギッシュで、わくわくします。1歳や2歳くらいの小さなお子さんには、自分の手足の感覚で絵の具の感触を味わい、絵の具という表現を伸び伸び楽しんでもらいたい、という想いもあります。

画像1

ただ、全身で絵の具を味わう遊び方は、専門の場所に任せてもいいかな、と思います。保育園などの子どものための場所で、部屋の床も壁もビニールで保護して万全の体制で臨んでも、絵の具まみれの足でビニールの外に脱出したり、大量に作った色水を全部ひっくり返したりして、大騒ぎになる場合もあります。まぁ現場に入ってしまえばそれも楽しいんですけど、ご家庭で親子だけで、そんなに大騒ぎになるのは、やっぱりちょっと大変そう、って感じてしまいますよね。

ご家庭で、そこまで無理しなくていいです。今日は「おうちで、準備や片付けが負担にならない程度の、あまり激しくない絵の具の遊び方」をご紹介します。

1.描く場所

子どもの遊びは、場所の設定によって大きく変わってきます。例えば、同じように絵を描く場合でも、床に画用紙を広げれば、全身を使った大きな表現になりやすく、机に用意をすれば、手先を使った繊細な作品が生まれやすくなります。
今回は、あまり表現が大きくなったり、盛り上がって興奮しすぎると片付けが大変、ということで、机の上で描きます。

机を置くつもりの場所の床に、新聞紙を敷き詰めます。フローリングのお部屋がいいですね。新聞紙の上に机を置いて、机の上にも新聞紙を敷き詰めて、ズレないように養生テープなどで留めておきます。
これでOK。

2.道具の準備

絵の具は「水彩絵の具」を使います。特別なものじゃなくて大丈夫。

はじめて絵の具の場合は、パレットで色を混ぜるよりも、プラコップに色を作っておく方法が使いやすいです。まずは、赤・青・黄色の3色の色をプラコップに入れ、少し水を混ぜておきます。大きめで少し厚手のプラコップの方が倒れにくくて安心です。(100均で、8個入りとか10個入りとかで売っているくらいのサイズです。)

画像6

水はあまり多くしない方がいいです。びしゃびしゃになってしまうので。コップの底に、ちょろっと入っているくらい。

ティッシュ、ウェットティッシュ、汚していいぞうきん、余分の新聞紙を手元に用意しておきます。(新聞を取っていないご家庭の場合は、ビニールシートなどを使うといいですね。安いビニールシートは、水を通してしまって、床に色水が染みるので注意!)

描く道具は、はじめて絵の具の場合は、割りばしにスポンジをつけたスポンジ筆(タンポ)がおすすめです。(筆を使うと、ぐいぐい押し付けて、痛めてしまう場合もあるのです。)
材料は、スポンジ(はさみで半分に切る)・わりばし・輪ゴム。

画像7


割りばしの先にスポンジをかぶせて、輪ゴムで固定するだけです。

画像8

紙コップ1個につき、1本ずつ用意するといいでしょう。

紙は普通の画用紙でOKですよ。

お子さんの服装は、「もうよれよれなので捨てるつもり」という服があれば、それを着ましょう。そうじゃなくても「汚れても惜しくない服」にしてください。お砂場着などがある場合は、それを着せてあげてもいいですね。

3.描いてみよう!

プラコップにタンポを浸して、紙の上に、ぽん、と置けば、丸い模様が出ます。子どもも直感的に分かるので、1つ、ぽん、と、大人がやれば、すぐに真似をして描いてみると思います。

画像9

ぽん、ぽん、と丸い模様を作ったり、筆のように動かしたりして、自由に描いてみましょう。

画像10

ずっと同じ色で描く人もいるし、他の色を試してみたい人もいると思います。描きたいように、描きましょう。色が混ざり合っても気にしません。コップの中の絵の具同士を水遊びのように混ぜたくなるかもしれません。それも楽しそうです。(コップからコップに絵の具をうつす時に、こぼす確率高いです。なるべく机の上で・・・。)

白い紙が、どんどん違う色になっていく様子は、きっと子どもにとっては、初めて経験する不思議な現象なのだと思うのです。どんな作品が完成するかなんてどうでもいいので、絵の具を塗っている、その瞬間瞬間を、子どもたちが本当に楽しんでいることを、大切にしてくださいね。

画像3

絵の具同士が混ざって、全部茶色になるかもしれません。そこまで遊びこめたらすごいこと!「うわぁ!一杯遊んだねー!」って思って、喜んでください。

4. 片付け

お子さんが充分に満足した時が、終わり時です。

そんなに激しくは絵の具が飛んでいないと思いますが、それでも気持ちが盛り上がって、手や服が作品みたいになっている場合もあるかもしれません。
全身に絵の具がついてます、という時には、まず、机の上はそのままにして、お子さんを背中から抱きかかえ、お風呂に直行です。お風呂場の中で、洋服を全部脱がして、手も身体もきれいに洗い流しましょう。

お子さんがキレイになったら、作品は予備の新聞紙に載せて乾かします。タンポ、プラコップ、使ったティッシュなどは、床に敷いた新聞紙で全部くるんで、捨てます。
もし机や床に絵の具が染みていたら、ぞうきんで拭いて、おしまい!

絵の具遊びが、ちょっと大変そうに感じる理由は「家を汚しそう」と「後片付けが大変」の2点です。ならば、そこはラクをしていい、と思うことで、家庭で遊べることが増えるなら、それでいいじゃない?、と、思うのです。

5.遊び方の工夫

タンポを使った絵の具遊びを充分楽しめるようになってきたら、パターンを変えても楽しめます。

画像2

例えば、黒い画用紙に描く。黒い画用紙に、白を多めに混ぜた色で描くと、大人っぽいシックな作品になります。

画像4

丸めた段ボールなどに絵の具を付けて、スタンプのようにして遊ぶ。

画像5

小さめの紙に、「綿棒」で描く。細い、小さな線しか描けない分、密度の濃い絵や、表現が繊細な絵が生まれる可能性もあります。細かな表現が好きな人におすすめです。

6.まとめ

絵の具は、クレヨンのようなチカラが必要ないので、実は小さなお子さんにとっては、扱いやすい素材とも言えます。ご家庭で絵の具も、うまく環境を作れば、あまり負担にならずに楽しむことができます。
子どもたち自身が思いのままに描くことを楽しめる、絵の具はとても魅力的な道具です。完成した作品よりも、色の変化や絵の具の質感を存分に味わっている、描いているその瞬間の楽しさを目一杯感じてくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?