UDデジタル教科書体を愛用しています
資料のフォントを何にするのかは、自分を印象づける上で大事な要素ですよね。
そう言えば、パワーポイントなどのプレゼン資料、どんなデザインにしていますか?一時期は色々なテンプレートができて、凝ったデザインや、おしゃれだけれど書くスペースの狭いデザインが流行ったりしたけれど、今は、行きつくところまで行った結果なのか、シンプルに真っ白なままのプレゼン資料を見ることが増えた気がします。
ずっと前に、会社の先輩が作っていた〈シンプルで気の利いたデザインのスライド〉を共有してもらった時に、あっと驚いたことがあったんです。その〈シンプルで気の利いたデザイン〉は既存のテンプレートではなくて、先輩が、パワーポイントの図形で書いた細長い四角形を2つ、直角に重ねただけのものでした。
デザインソフトが使えなくても、やり方はいくらでもあるんだな、と気づいたのです。
今の私のスライドは赤いラインが引いてあるものです。赤は、私のWEBサイトや、身に付けている小物と同じ、私のイメージカラーの「深い赤」。それに、「UDデジタル教科書体」を組み合わせたものが、私のスライドです。
下記にサンプルがあります。
自分にとって、しっくりくるフォントが、ずっと見つからなかったんですけれど、近頃、やっと、この「UDデジタル教科書体」と出会いました!
今のところ、これしか考えられないくらい気に入っているフォントです。
UDは、Universal Designの略で、UDフォントは、誰にでも読みやすいフォント、ということです。「誰にでも」というのは、例えば弱視の方でも似た文字を見分けられやすい、と言うような配慮がされているそうです。(CとOを間違えないようCの開いている部分を大きくする、濁点を元の文字から離す、など。)
また、文字を読むことに困難を感じる方の中には、明朝体の、縦画と横角の太さの違いによって、文字の形が認識することが難しくなる人もいるらしく、UDフォントはゴシック体のように全ての線の太さが同じものが多いです。
さらに、ゴシック体の角のとがった部分がこわい、と感じる人もいるんだそうです。
弱視の友達がいるのですが、彼女が小学校の時、ボランティアの方たちが、「教科書の文字を大きく書き写した特別サイズの教科書」を作って提供してくれたそうです。その彼女が言うには、1人1人認識しやすい文字の形が違うそうです。彼女は、縦に細長く、1画1画がアンバランスなほど長い方が認識しやすいので、そういうリクエストをした、と話していました。今もその特別な教科書を持っていました。
世界が、その人の目にどんな風に映り、それが、脳にどんな風に届くのかは1人1人違うんですね。世界の受け止め方が1人1人違う中で、なるべく不自由感を覚える人の少ない文字、ということで、色々な工夫の詰まった結果が「UDフォント」なのだと思うのです。
その「UDフォント」の中でも、私は「UDデジタル教科書体」の、手書きのような、あったかい、ほっとするような雰囲気の文字が大好きです。あの文字の在り様が、私の伝えたい世界観とも共通するところが大きく、資料を作る時は、今は必ずこのフォントです。
なお、UDフォントは、今増えてきて、色々なフォントブランドが、それぞれの「UDフォント」を作っていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
たかがフォント、されどフォント。多くの人に文字を届けるために、あれこれと工夫している人がいるんですね。
そんな「文字のフォント」のお話でした。
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