「悪い夏」読書感想 クズとワルのお話
気持ちが落ちてる時に読むのは要注意では
あるのですが、イヤミスと言われる何とも
嫌な気持ちにさせてくれるミステリー小説が
結構好きです。
「ハッピーエンドで心があったかくなる」
「爽やかな読後感」の小説も決して嫌いでは
ないのですが、私はひねくれ者なので
どこかで「こんなうまくいくことあるんかいっ」と毒を吐く自分もいるのです。
(特に青春のキラキラした系)
イヤミス=リアル なとこありますよね。
だって人間てそんな単純ではないし。
だから人間やし。
今日、読み終えた小説です。
「悪い夏」 染井為人
37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作! 戦慄のノワールサスペンス
社会福祉事務所で生活保護受給者(ケース)のもとを回るケースワーカーとして働いていた守は、同僚がケースの女性に生活保護の打ち切りをちらつかせ、肉体関係を迫っていることを知る。やがて脅迫事件は形を変え…。
先日、千秋さんがラジオで嫌な女が出てくるようなイヤミスが好きと言われているのを聴き、インスタで本を紹介してるというので
早速【千秋読者クラブ】をフォローしました。
そこで紹介されていた本です。
作家さんも存じあげてなかったのですが、読む手が止まらなくて面白かったです。
がしかし、
後味悪っ
読後感はめちゃな気持ちなりますわ。
これぞイヤミスな小説でしたね。
生活保護受給者の元を訪問するケースワーカーの佐々木(この方は真面目で善良なはずだったなですが)がトラブルに巻き込まれて転落していく様がベースになってるのですが、生活保護の不正受給問題やらシングルマザーの貧困やら現実味があって、やるせなくなりました。
帯にもあるように、クズとワルしか出てこないし、崩壊に向かっていく様は切なくなってしまいましたね。
タイトルが悪い夏だから、猛暑がみんなこうさせた的な?
確かに、猛暑だとイライラが増して思考回路がおかしくなり、どうでもよくなるというか、
誰もがとんでもない悲劇を引き起こしてしまう可能性がある気がする、、
こわっ。
夏の暑さなめたらあかんわ。
染井さんの違う小説も是非読んでみたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
みぃみ