基盤研究(B)の基金化について
12月25日、日本学術振興会HP・科研費のお知らせページに、基盤(B)の基金化についての通知文が掲載されました。
現在は「補助金」である、令和5(2023)年度以前に採択された基盤研究(B)の継続課題を対象に、新たに基金化が行われます。
また、令和6(2024)年度の新規採択課題についても、基金化される予定とのこと
ついにきたか!!と思いました。
1年使いきりではなく、数年間にわたってお金をやりくり出来るようになるので、研究費の使い勝手が格段に向上することでしょう。
さらに驚いたのは、『継続課題の交付内定は令和6(2024)年2月下旬頃を予定』の記載。
これまでの4月1日交付内定よりも約1ヶ月早まりますから、その分研究費の受け取り時期が早まるかもしれません。
ともかく、交付内定通知にて継続課題の交付申請及び研究費の執行等についての詳細を確認することになります。
以下、留意事項をまとめました。
1)付番ルールの変更
継続課題は、 これまで使用した課題番号とは異なる新たな課題番号へ変わります。
アルファベットが補助金の「H」から基金の「K」となり、通し番号も変更されます。
同一研究課題でありながら、交付が令和5年度以前と令和6年のもので異なる課題番号となると、多少の混乱が予想されます。
2)交付内定日(2月下旬予定)以降、 研究費の執行が可能
2月及び3月中に使用した経費は、令和6年度の実支出額として報告する、とありますが、これは・・・。
会計システム上、令和5年度分と令和6年度分の区別が可能か問題です。
3)繰越課題は補助金のまま実施
令和5年度から令和6年度へ繰越を行う令和5年度事業は基金化されず、引き続き補助金課題として実施されます。
これまたややこしい。
4)繰越課題の「調整金」は廃止
これまで繰越の要件に合致しない場合に活用できた「調整金」の申請受付は行われません。
令和5年度研究費を来年度に使用したい場合は「繰越制度」の利用が必須となるので要注意です。
わたしが所属する機関では、基盤Bの繰越申請をする研究者が毎年一定数いました。
これから手続きなしで研究費を繰り越して使用できるとなれば、事務の負担も軽減されて助かります。