きまぐれなわたし

「私のことをずっとかわいいって、きれいだって、好きだって思っていてほしい。そして、別に友達と出かけても構わないから、一言、伝えてね」

調子に乗ってそんなことを彼に口にした。久しぶりに彼氏に対して嫉妬した。でも、自分で嫉妬していたって気づかなかった。

今日、朝に会って顔を覗き込んだこと、不意にみせる表情の変化、好きって疑ってしまうこと、いろいろ。

「やっぱり好きなんだな」思わず言った。すると彼は、「冷めてきていたみたいな言い方するなよ」と笑っていた。でも、私の頭の中にはAくんが浮かんだ。そう、やっぱりかなわないんだから。

Aくんに今日は彼氏と出かけることをアピールしてみた。すると、とくに何も反応はされず、「俺も明日その場所いくねん」と、おそらく彼女と行くであろうことを告げられた。なんだ、いくんかよって、ちょっと思ってしまった。

彼氏には、出かけるとき言ってねと言いながら、私はAくんのことは一言も言っていない。ほんの少しの罪悪感は薄れつつあることも事実。そう、私たちは秘密の関係だから。

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