詩: 夜をすべる
午後8時の公園
すべり台の上に立つと
確かに星が近くなる
囲いのなかで
空にいちばん近い場所
飛行機が
ピカラッ ピカラッ
と
遠ざかっていった
そのまたたたきが
とても羽虫に似ていて
生きものみたい
わたしに
信号を送っている
飛行機は
すごく仲のよかった
わたしの友だち
いまでも勤勉に往復して
誰かを運んでる
星は
まあまあ仲のよかった
わたしの友だち
ずいぶん数が減って
もうひとつふたつしか見えない
星のあいだを
迂回しながら
飛行機が
ピカラッ ピカラッ
と
遠ざかっていった
それを
立って見ていた
流れ星みたいな
すべり台の上で
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投稿詩のアトリエ《olive》に投稿していた作品です。
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