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詩: やさしい巡礼


仕事のある暮らしに
体を慣らすため
毎日 カフェにくる
今日は三千歩 今日は五千歩
だんだん距離をのばして
太陽の下を歩く

日記を書いてから
カフェでみつけた雑誌の
詩を読んで
泣く
お店を出て
また太陽の下を歩く

だれかの人生と その苦しみが
突然 私の中に入ってきて
内側から 戸を叩く
私に ちゃんと見て と言う

何を?
見ればいいの?

«(...)ことばとして結晶しなくても、詩という光るかたまりは世界のあちこちに豊かに孕まれている気がします»*

わからないまま
また太陽の下を歩いて
うちに帰る
 

*ku:nel 2013.5.1 鈴木るみこさんの文
読んだ詩は高階杞一さんの「早く家(うち)へ帰りたい」

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みえる
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