アナグラム詩: 縦横48音「大蛇と…」「咲きに…」(+アナグラム歌会中継⑦)
お ろ ち と ゐ る に ほ
う け ゑ さ き も え ゆ
て ん ひ め み は ら ま
へ や か よ ぬ れ な し
い の り ふ せ た く つ
わ こ を そ ね す あ む
【横読み】
大蛇(おろち)と居るに 惚け
枝 咲き萌え 湯殿
姫 美原間(みはらま)へ
夜蛾(やが) 夜濡れなし
祈り伏せた 沓(くつ)
和語をぞ 寝ず編む
【縦読み】
追うて平和 露顕
夜(や)の子
知恵 光をとさめ
呼ぶぞ ゐきみぬ
瀬 寝るも晴れた
巣に 恵良(えら)なく
阿呆湯魔 詩つむ
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前回の詩作を経て、どうも空いているマスが気になる…と思ったら、青天さんが「日本語は本来、ゐとゑを含む48音だった」と教えてくださいました。確かに、ぴったりとはまります! 不思議な作品ができました。
「わこ」は「和語」でもあり「吾子」でもある詩産み神話のようです。光を貶めない、あるいは光を十雨(とさめ)のように降らせる子が生まれるが、朝になると巣には何も残されていない。そして、AHO湯魔が参上、、、
はっくーさんから、早くも縦横46音の詩作品が。驚愕とともに、焦りました!笑
お時間の許す方、よかったらこの週末に挑戦してみてください。
もうひとつ、春夏秋冬を綴った縦横48音を、巻末にて。
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おかげさまで、現在のマガジン登録数 97本!どうもありがとうございます!!
【やすこ納言 部門】
Shihoさんから2作品。どちらも素晴らしい完成度です。さすらいの主題が新鮮。
なおみさんから、恋したくなる冬の花火が上がりました。私は男性目線で堪能…笑
平安歌人、言葉の箱庭さんが大人の恋で現代にワープ。ダブル企画への投稿です!
【みえる式部 部門】
詩人の雪柳 あうこさんが投稿くださいました!子供と過ごすひと時を切り取って。
みなとせ はるさんが生き生きと描く、世界を駆ける元気な女の子。もしや私!?
闇夜のカラスさんから、ぼーろさんの詩に寄せて。初回でこれは末恐ろしいです笑
折星かおりさんから、うるうると瑞々しい四季の歌。一読して心を掴まれました!
【ぼーろ中将 部門】
つるさんから、アナグラム視覚詩の提案!実は私、このジャンル大好きなんです。
あきやまやすこさんから、心のこもった感謝のメッセージが皆さんに届きました。
たくさんのアナグラム詩の名作、本当にありがとうございます!!
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さ き に つ む へ ん
よ た の く ち て ほ
と け い れ ゐ お を
わ や ね ◯ ふ せ ひ
ま ゑ こ う ゆ ぬ ろ
す は し ら か も め
あ る な り み え そ
【横読み】
咲きに摘む 辺(へん)
与太の 朽ちて 穂(ほ)
時計 霊(れゐ)
覆(おを)わ 屋根
伏せ 暇(ひま)ゑ
香油 塗ろ 須柱(すはしら)
かもめあるなり 見えそ
【縦読み】
さよ 永久(とわ)ます 秋
たけ 八重(やゑ) 春に
野稲(のいね)越し 夏 暮れ
うらり 無智 居(ゐ)
冬 神へ手押せぬ
もえん 穂を 広めそ
言葉の箱庭さんの第一作「季」と、折星かおりさんの「季節のめぐり」を受け、48音に春夏秋冬を詠み込みました。文字の重なりがないため、四季をひとつのいろは歌に含めることができることに、感動します。
今回は7×7の正方形の中心に星を入れました。秋→春→夏→冬の順で書かれ、冬を頂点として、夏をその「裏」とする思想が表れています。秋と春は、二点をつなぐ成長と深化のとき。その季節の輪が、霊たちを覆う「時の屋根」の下に納められている。そんな詩として楽しみました。
萌え、燃えて広がる「穂」に、やはりアナグラム歌会を重ねてしまう私です。笑
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歌会も残すところあと2日。1月31日の日付が変わるまで作品を受け付けていますので、ふるってご参加くださいね!
投稿作品を集めた「アナグラム歌会流星群」が重くなったので、本日2つの記事に分けています。選考に使われますので、投稿された方は掲載の漏れている作品がないか、あらためてご確認いただけると助かります。
1月31日で投稿を締め切り、2月1日に最後の「歌会中継⑧」を投稿します。
優秀作品の結果発表は2月3日。各選者のnoteにて公開予定です。ドキドキ!!
最後まで「アナグラム歌会」への投稿、お待ちしています♪