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ねむたい春の、特効薬。
春の日差しに、心地のよい風。ふわふわっと包まれて、このまま眠りにつけたら、さぞかし気持ちよいだろうに。
この眠気は、きっと春のせい。
春、だから、、、。
そう思いたいのは、山々。
本当は、春とはなんら関係ない。
単純な睡眠不足、が原因と思う。
”不足”というほどではない。
ほんのちょっと”足りていない”、だけ。
最近、夫の帰宅が遅い。
帰りを待っているので、私の就寝時間も後ろ倒しになっている。
仕事が忙しいことは重々承知しているし、応援したい。
だが、眠いのだ。
人間の三代欲求のひとつである、睡眠が疎かになる状況、これは極めて好ましくない。改善すべき、と思う。
早寝早起きが代名詞のわたしのライフスタイルにそぐわない。
そうだ、そうだ、改善したらいい。
ひとりならすぐ立て直そうとする。
だが、ふたりだとそうもいかない、こともある。
・
先日、前職の後輩が東京に遊びにきてくれた。
「おしゃれランチがしたい!」という彼女の希望を叶えるべく、いかにもな場所を選び、東京を一望できる観光スポット(無料)に案内した。こんな洒落たホリデーは夫とは過ごさないし、過ごす予定もないので、一緒にきゃっきゃできる機会は、私にとっても非常にありがたい。
「最近、彼氏とはどう?」
「相変わらずですね〜前進もなければ後退もしてないです。」
彼女には学生時代から付き合っている恋人がいる。第二次結婚ラッシュが迫りくる中「そろそろどうなのよ」と、彼氏に畳み掛ける行動を根気強く続けている。
仕事に励み、忙しい毎日を過ごす中で、互いの一人暮らしの家に週3回ほど行き来をし、同棲とほぼ変わりない日々を過ごしているのだそう。
「ふたりとも仕事のあと疲れて、ケンカとかしないの?」
「しますします!」
「私は家に帰ってきて、まず初めにお風呂に入りたいんです。それから洗濯を済ませて、料理をする。それがルーティンです。」
「わあ、すご~。なんか、効率重視なのが⚪︎⚪︎さんぽい。笑」
「効率命ですよ!彼氏にも同じようにしてもらってます。」
「え?彼氏はいやじゃないの?」
「それが、いやだったみたいです。最近、”むっちゃストレス”って言われて、ケンカしたんですよ。」
「笑笑」
思わず笑ってしまったのは、彼女らしさが溢れる日常があったのと、ふたりが本音を言い合える関係が素敵だなと思ったから。
「midoriさんはケンカしないですか?」
「するする、毎日。」
「結婚したばかりの頃、私は朝方人間なのに、夫が朝ぜんぜん起きなくて、いらイラ〜としたなあ。結果的に、休日の朝は8時に起きましょう、ってことでまとまったけど。」
「え?早っ!」
「早かったのかも。東京にきてから、夫の仕事がもっと忙しくなったから、今はそれぞれ自由にいこう、で落ち着いた。」
「笑笑」
思わず笑ってしまったのは、彼女の「帰宅後お風呂に直行問題」と私の「朝方は正義問題」が重なったから。
自分目線で考えると、”正しい!”と思いがちなんだけど、人の行動を例に挙げると、案外「自分ってやばかったかも」なんて、振り返るきっかけになったりする。
・
みんなそれぞれの暮らしがある。
心地よい、は人によって違う。
つくり上げてきた生活を守りたい一心で、相手に”同じ”を要求する。ときにそれは、無意識に無自覚に行われる。
合わせてもらった方は、いい。生活がよりよくなるかもしれない。
けれど、合わせた方は、バランスが少しずつ崩れ始め、居心地の悪さがみるみるあらわになる。やがて「ストレス」になる。
私は、眠い、のだ。
妻は、夫の帰りを待ちたい。
晩ごはんを作って、洗濯物を畳んで、お風呂に入って、お布団の準備をして、、それでもあなたが帰って来ないのなら、今日ぐらいは、先においとまさせていただく。
夫は大切。
でも、睡眠は私の心の安定を保つ特効薬だから。