傷つけたくなくて深く傷つけた#12 馬鹿にしないで
放課後、いつもとは違う公園についた。
ゆう「急にどうしたの?朝、言ってくれたらよかったのに。」
笑顔を向けたが、のぼるに笑顔はない。
のぼる「ゆう、本当にごめん。驚くと思うけど、、、実はめると連絡とってた。。」
その名前を聞くまで、想像してなかった。
でも頭の片隅にずっとあった小さな不安。
ゆう「え、、なんで?」
どんどん不安が自分を飲み込んでいく。
のぼる「俺、最悪なことした。めると、、」
自分でもびっくりするような大声で、
ゆう「いや!!言わないで!!それ以上!!やめて!!!」
両耳を塞いで、目からは大粒の涙が溢れた。
また、めるちゃん。。。
もう、本当に無理だ。名前だけで何があったかわかる。
何も聞きたくない。
ずっとのぼるのことが大好きで、目で追って、気にかけて、心配して、励ましてきた。
もう、聞きたくない。
ゆう「ふふふ、私、全然気づかなかった。そっかぁーー、、もういい加減にしてくれない?馬鹿にしないでよ!!」
のぼるが女の子にモテることは知ってた。
でも、もう無理。
のぼるの顔に謝ってすっきりしたいって書いてある。
嘘をつき続けられる人じゃないから、何も言わないでこのまま一緒にいるのはもう苦しいんだよね。
でも、もう顔も見たくない。
ゆう「もう、無理だよ。信じられない、、さよなら。」
のぼる「ゆう、、俺、別れたくない、、。」
ゆう「どうしてそんなこと言えるの?本当ずるいよ。。」
どうやって帰ったのか覚えていない。
何度か誰かから着信があったけど、出れなかった。
布団の中でうずくまっていた。
涙が止まらない。
もう何も考えたくない。。。
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