傷つけたくなくて深く傷つけた#14 受験
12/24
クリスマスイブも塾にきていた。
受験生に年末年始はない。
最後の大詰めだし。
冬休みに入って忙しくすることで私はのぼるのことを思い出さないように、心から追い出すようにしていた。
塾に来て、勉強して、帰りはなつくんと帰る。
ルーティーン化した毎日は、逆に楽だった。
模試ももうそろそろ全日程終わりを迎える。
12/25の夜
そういえばなつくん明日模試だって言ってたな。頑張ってねって言うの忘れちゃったな。
いつも特に何も言わないけど、なつくんがそばにいることで私はすごく励まされてる。
そのお礼に、私も応援したい。
めずらしくメールしてみた。
"こんばんは!なつくん明日の模試頑張ってね!今日ははやく寝るんだぞー!"
返事はすぐに来た。
"(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)覚えててくれたの!?うん、頑張っ
てくる!"
なんで、泣いてるんだろう?と思ったけど言えてよかった。
次の日はなつくん模試だから帰りもいなくて、少し寂しさを感じた。
そして年末年始の2日間は塾も休みだった。
なつくんから一緒に勉強しない?と誘われて近くのファストフードで勉強した。
なつくんとこんな風に二人で約束して年末年始もずっと一緒にいて、、のぼるのことを引きずらないで勉強を頑張れるのも、なつくんのおかげだな。
優しくて、勉強ができて、信頼できるなつくん。。自分でも少し惹かれているのがわかった。
でものぼると別れてすぐ友達にっていうのもな。少し気になるけど、これがどんな気持ちかわからない。のぼるを忘れるため、、?
センター試験、私大入試、、
淡々と進んでいく。。
とにかく体調管理に気をつけて一つ一つ進めていった。
そしてほとんどの試験が終わった。
あとは私は公立入試の小論文のみ、なつくんはもう合否発表待ちになった。
ある夜、突然なつくんから電話がきた。
どうしよう、この電話、、
もしかして、、
少し緊張しながら電話に出る。
なつ「ゆうちゃん、今、いいかな?」
ゆう「うん、、珍しいね、どうしたの?」
なつくんの声からもいつもと違う緊張感があるのがわかった。
なつ「担当直入に言うね。俺、ゆうちゃんのことが好きなんだ。付き合ってください。」
直球で言われて、私の身体全体になつの言葉が染み渡った。
私は、、まだ自分の気持ち分からないよ。でもなつくんを気になるって気持ちはある。
なつ「のぼるには俺の気持ちと今日告白すること話してきた。応援してくれてる。」
話したんだ。応援、、心に鈍く響いた。
沈黙が続いた。
今は一人になりたくない。
私ものぼるのことえない。
結局のぼると同じことしてる。
なつくんを今は、失いたくない。
ゆう「よろしくお願いします。」
なつ「まじ!?あーよかったー!!!俺がゆうちゃんのこと気になって、、好きになってたの気づいてた?」
ゆう「うん。。もしかしたら、そうなのかなーって思ってた。でも勘違いだったら恥ずかしいから気にしないようにしてた。」
なつ「はは、俺好きな子にはすっげー態度に出ちゃうんだよなぁ!でもよかったーめっちゃ緊張したー。」
ゆう「ありがとう。」
なつ「やべー、幸せだー、今すぐ会いたいくらい!」
ゆう「明日、登校日行くでしょ?一緒にいこ。」
なつ「オッケ、じゃあまた明日!」
なつくんが嬉しそうにしてくれて私も嬉しい。
でも私がこのとき結論を焦ってしまったことが最悪の展開になるなんて、この時は思わなかった。
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